反射率を50%低減した視認性に優れるダイレクトボンディング式LCDモジュール標準品

LCDモジュール「CapDuo Touch-Hunt」

　ＳＭＫは２５日、静電容量方式タッチパネルと液晶ディスプレイをダイレクトボンディングしたＬＣＤモジュール標準品「ＣａｐＤｕｏ　Ｔｏｕｃｈ―Ｈｕｎｔ」を開発したと発表した。反射率を５０％低減した高い視認性を実現しており、様々な屋外用ディスプレイ機器として使用できる。１０月から量産を開始する。

　同標準品ＬＣＤモジュールは、太陽光の下でも鮮明に表示可能な高輝度ＬＣＤを選択し、さらにタッチパネルとの貼り合わせにダイレクトボンディング方式を採用することで、反射率を同社従来比５０％（エアギャップボンディングとの比較）まで低減し、高い視認性を確保した。

　ダイレクトボンディング（オプティカルボンディング）は、ＬＣＤとタッチパネルの隙間を埋めて貼り合わせる技術。従来のエアギャップボンディングと異なり、隙間に空間層ができないため反射が大幅に低減され、太陽光下でも良好な視認性を実現する。

　同社ではさらに、ダイレクトボンディングを自社工程で行うことによって、製品の一貫生産・品質保証を可能にした。

　タッチパネルには、ガラスの両面にＸＹセンサーを形成する同社の「ＣａｐＤｕｏ　Ｔｏｕｃｈシリーズ」を採用した。ブリッジレス構造による良好な見栄えと、グローブをしたままでの入力や、水滴が付いた状態でも動作する。

　これらにより、高い視認性と耐久性が求められる自動二輪、船舶、建機などの屋外用ディスプレイ機器として幅広く活用できる。

　主な特徴は、低反射で太陽光下でも良好な視認性を実現。高信頼性品（車載スペックに対応）。グローブ着用時・水滴付着時にも操作が可能のほか、偏光サングラスに対応している（着用時の虹見え、ブラックアウトなし）。

　主な仕様は、読み取り方式は静電容量方式（相互容量）。入力方式は指入力。入力荷重は０（ゼロ）Ｎ。使用温度範囲−３０―＋８５度。保存湿度範囲−４０―＋９５度。透過率９０％以上。表示サイズは６.５インチ。ＬＣＤ画素数は８００（ＲＧＢ）×４８０　ＷＶＧＡ。表示モードはノーマリーブラック。ＬＣＤ輝度はＴｙｐ．１千カンデラ／平方メートル。

　生産能力は月産５万個。今月から受注活動を開始し、１０月から量産する。

　同社は、４月１日付の組織再編で、旧ＦＣ（ファンクショナル・コンポーネンツ）事業部と旧ＴＰ（タッチパネル）事業部を統合し、新たに「ＳＣＩ（センシング、コミュニケーション＆インターフェイス）事業部」を発足させた。

　ＳＣＩ事業部は、旧２事業部のコア技術であるセンシング技術、コミュニケーション技術を融合し、インターフェイス分野での新しい事業や製品の創出に力を入れている。

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