電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
8月21日 190821_03 TDK 半導体素子 ディスクリート 自動車機器用

イーサネット向け1005サイズの積層チップバリスタ


TDKの1005サイズチップバリスタ

 TDKは、車載用Ethernet向けに静電気(ESD)/サージ保護デバイスとして、高速通信対応のチップバリスタ「AVRH10C101KT1R1NE8」を開発した。自動車ではADASの搭載が定着化しつつあり、引き続き自動運転に向けての開発が加速している。車載用Ethernetにおける高速通信化の動きはさらに強まると展望。今後も使用電圧の向上、静電容量範囲の拡大、小型化などの技術開発を進めて製品ラインアップを拡充していく。新製品は当初月産2千万個で量産を開始した。

 新製品は、Ethernet 1000Base―T1に対応した1005サイズの積層チップバリスタ。ADASや今後の自動運転などでは、ECU間の高速、低遅延通信が要求されるため、通信インフラとして車載用のEthernetが使われている。新製品は、高精度な積層技術などによって、静電容量範囲が1.1±0.3pFと、低静電容量および高精度静電容量許容差を実現した。

 しかもこれまで車載用Ethernet向けとして主流だった1608サイズ以上から1005サイズへと体積比で75%の小型化を図った。

 また、使用可能な温度範囲は−55―+150度。車載規格のAEC―Q200に準拠している。

 ICなどの素子や電子機器にESDや雷サージなどの異常電圧が印加されると、誤動作や破壊を誘発する。その異常電圧を保護する素子として、印加する電圧によって抵抗値が変化する機能を有するチップバリスタが使用されている。バリスタに高電圧が印加された時は、バリスタの抵抗値が低くなるため、バリスタに電流が流れる。電流が流れると回路のラインインピーダンスで電圧降下が生じる。その結果、素子や電子機器にかかる電圧を低くすることができる。

 車載用Ethernetは、1000Base―T1へと高速通信化し、今後自動運転の本格的な運用に伴い、さらに高速・低遅延通信が求められる。引き続き、同社では今回のEthernet 1000Base―T1に対応した新製品を皮切りに製品ラインアップを拡充していく考えだ。


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