電波プロダクトニュース



190520_01
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
5月20日 190520_01 ルネサスエレクトロニクス 半導体集積回路 マイコン・DSP 一般産業用

高速で位置、速度を制御可能な専用アクセレータを搭載したモーター制御用32ビットマイコン


ルネサスのモーター制御用
RXマイコン「RX72T」グループの製品イメージ

 ルネサスエレクトロニクスは、RXの第3世代となる32ビットCPUコア「RXv3」を搭載した第2弾製品として、モーター制御用RXマイコンの最上位となる「RX72T」グループを発売する。

 新製品は、動作周波数200MHzで、5V対応品としては最高レベルの1160CoreMarkの高性能を達成した。

 モーターアプリケーションの中でも、産業用ロボットなどの複雑な動きを実現するためにはモーターの位置、方向や速度、トルクを高精度に制御する必要があり、こうしたシステムは、サーボモーターとサーボドライバーが対になったサーボシステムとして普及している。

 RX72Tは、このサーボシステムの中でも比較的ローエンドながら、需要が急速に高まっている小型の産業用ロボットのサーボモーター制御を実現するため、位置制御と速度制御を高速演算する専用アクセラレータを搭載した。

 これにより、電流制御ループ演算1.5μ秒以下を実現し、従来サーボシステムを購入するしか選択肢のなかったユーザーに対して、独自にサーボシステムを開発できるという、新たな選択肢を提供する。

 新製品は、RX23T(40MHz)、RX24T(80MHz)、RX66T(160MHz)の上位製品で、5V動作のモーター制御用マイコンとして、ソフトの互換性に優れる幅広いラインアップとなった。

 量産受注を順次開始し、量産出荷は19年4Qを予定している。

 参考価格は、512KBのフラッシュメモリー、100ピンパッケージ品「R5F572TFBDFP」の場合、1万個一括購入時1個4.06ドル(税別)。

 RX72Tが産業用ロボットなどのモーター制御に求められる複雑・高速な演算を行うために、専用のアクセラレータとして搭載したIPは「三角関数演算器」および「レジスタの一括退避機能」。

 CPUを使ったソフトウエア処理は演算時間がかかってしまうという課題があるが、演算の全てをハードウエア化すると、ユーザー独自のモーター制御の自由度が損なわれる。同社は、ソフトウエア処理で演算時間を要する三角関数演算のみをハードウエア化することで、演算を高速化しつつ設計の柔軟性を維持した。

 また、レジスタの一括退避機能により、モーター制御に必ず入る割り込み処理をより高速に、より正確に行うことが可能になり、演算性能を向上した。


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