電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
3月15日 190315_01 ローム 半導体素子 ディスクリート 一般産業用

インバータ回路に特化した600V耐圧のスーパージャンクションMOSFET


ロームの600V耐圧SJ―MOSFET
「PrestoMOS」
R60xxJNxシリーズ

 ロームは、インバータ回路に特化した600V耐圧のスーパージャンクション(SJ)―MOSFET「PrestoMOS(プレストモス)」に、軽負荷時の電力損失をIGBTより最大で58%低減。省エネ効果と設計自由度を向上させた新シリーズ「R60xxJNxシリーズ」30機種をラインアップする。昨年10月から量産を始め、既に24機種をラインアップ。残る6機種も3月中に量産を始める。エアコン、冷蔵庫、太陽光発電用パワーコンディショナ、EV用充電器などの産業機器向けに供給する。

 新シリーズ「R60xxJNxシリーズ」は、ジャンクションMOSFETの課題だった高速スイッチング時のリカバリノイズを、P層の濃度に勾配をつけ、オンからオフに切り替わる時に空乏層が広がるスピードを和らげることで、業界最速の逆回復時間(trr)を維持したまま一般的な高速スイッチング仕様のSJ―MOSFETより大幅に低減した。同社従来品に比べても、ソフトリカバリ指数を30%改善。これにより、ユーザーでのゲート抵抗などによるノイズ調整が容易になった。

電圧閾値1.5倍

 また、MOSFETに構造上、存在する寄生容量を最適化し、スイッチング時の意図しないゲート電圧を0.98Vと同社従来品比20%削減。MOSFETをオンさせるために必要な電圧のしきい値を同社従来品の約1.5倍に拡大できた。

 これによってMOSFETに急峻な電圧が加わった際に、意図しないゲート電圧が発生することで製品固有のしきい値を超えてMOSFETが誤オンするセルフターンオン現象を起きにくくした。ユーザーが行うゲート抵抗などによる損失調節範囲を拡大し、設計自由度を高めた。

電力損失2ポイント減

 省エネエアコンの軽負荷時インバータ電力損失を比較すると、IGBTを100として一般のMOSFETは46、同社従来品も44、今回の新シリーズは42と電力損失を2ポイント下げ、さらに省エネ効果を高めることができる。

 オン抵抗1100−45mΩ、パッケージTO―252/TO―263/TO―220FM/TO―3PF/TO―247で供給。

 前工程はローム・アポロ(福岡県)、後工程はローム コリアで行っている。

 3月からチップワンストップ、ザイコストア、アールエスコンポーネンツでインターネット販売も始めた。


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