演算性能2.5倍に4モーター同時制御が可能な32ビットマイコン

産業、家電、ロボットなどのモーター制御に 最適な第３世代ＲＸコアを搭載した 「ＲＸ６６Ｔマイコン」の製品イメージ

　ルネサスエレクトロニクスは、３２ビットＣＰＵコア、ＲＸの第３世代となる「ＲＸｖ３」を搭載した第１弾製品として、産業用モーター、エアコン、洗濯機、パワーコンディショナ、ロボットなどのインバータ制御に適した、３２ビットマイコン「ＲＸ６６Ｔ」グループを発売する。

　新製品は、ＲＸ６２Ｔ／ＲＸ６３Ｔの後継品となる。新たにＲＸｖ３コアを搭載したことにより、演算性能は２.５倍に向上した。ノイズに強い５Ｖ対応のマイコンとしては業界トップクラスの１６０MHz動作時、９２８Ｃｏｒｅｍａｒｋの高性能を実現しており、より高精度なインバータ制御が可能。

　また、最大４モーターの同時制御を可能にしており、従来のモーター制御機器に加えて、近年広がりを見せている小型産業ロボットやパーソナルロボットに代表される、多軸モーター制御を必要とするアプリケーションにも最適。

　さらに、この高性能化により余裕ができた処理能力を利用して、「組み込みＡＩ（Ｅｍｂｅｄｄｅｄ　ＡＩ：ｅ−ＡＩ）」によるモーターの異常検知プログラムを追加することも可能。モーターの電流や振動などからリアルタイムにモーターの異常が検知できるようになり、モーターの故障予測や故障場所の特定が可能となるため、ＲＸ６６Ｔの１チップで生産性や安全性、品質など付加価値の向上が実現する。
　
　新製品のラインアップは、端子数が６４―１４４ピン、内蔵フラッシュメモリーサイズが２５６Ｋ―１０２４Ｋバイトの計８０品種。最も主流となる１００ピンパッケージ、プログラムフラッシュ２５６Ｋバイトまたは５１２Ｋバイト、ＳＲＡＭ６４Ｋバイトメモリー品の量産出荷を開始した。今後、順次提供を拡大していく。

　参考価格は１万個一括購入の場合、３.２５ドル／個（税別）。

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