複数のGNSSから信号受信可能なGNSSアンテナ

ＧＮＳＳアンテナ２シリーズ [引用:日本モレックス]

　日本モレックス（神奈川県大和市）は、カーナビやドローン、マッピングシステムなどの用途向けに、ＧＰＳなど複数のＧＮＳＳ（全地球衛星測位システム）から衛星信号を受信可能な「ＧＮＳＳアンテナ」２シリーズを発表した。

　カーナビやスマホなどで利用される衛星測位システムは、米国ＧＰＳをはじめロシアのＧＬＯＮＡＳＳ、中国のＢｅｉＤｏｕ、欧州のＧａｌｉｌｅｏなどが運用されている。近年、受信機の電源を入れてから最初の位置情報を把握するまでの初期位置算出時間（ＴＩＦＦ）の短縮および、より正確な位置情報の把握を目的に、複数システムの衛星信号を受信可能なＧＮＳＳアンテナの普及が進んでいる。

　モレックスが今回発表したＧＮＳＳアンテナは、「ＧＮＳＳフレキシブルアンテナ（シリーズ２０６５６０）」と「ＧＮＳＳアクティブパッチアンテナ（シリーズ２０６６４０）」の２シリーズ。両シリーズともに、様々なナビゲーションおよびトラッキングシステムにおいて優れた信号処理能力を発揮し、セラミックアンテナやＬＤＳ―ＭＩＤチップアンテナなどを補完することが可能。

　ＧＮＳＳフレキシブルアンテナのシリーズ２０６５６０の主な特徴は、アンテナに備えられた両面接着剤により、テープライナーを取り外すだけでデバイス・シャーシ内壁のどこにでも即座に装着が可能。アンテナ部のサイズは長さ４０.４０×幅１５.４０×厚さ０.１０ミリメートル。同軸ケーブルの長さは５０／１００／１５０／２００／２５０／３００ミリメートルの６種類をラインアップ。ＧＰＳ、ＢｅｉＤｏｕ、ＧＬＯＮＡＳＳに対応する。

　ＧＮＳＳアクティブパッチアンテナのシリーズ２０６６４０の主な特徴は、長さ２５×幅２５×厚さ６.５ミリメートルサイズのコンパクトなモジュールに、低ノイズアンプ（ＬＮＡ）と表面弾性波（ＳＡＷ）フィルタを内蔵。ＩＰＥＸ―１コネクタを備えた６０ミリメートル長ケーブル。ＧＰＳ、ＢｅｉＤｏｕ、ＧＬＯＮＡＳＳ、Ｇａｌｉｌｅｏに対応する。

　用途は、カーナビ、商用車、高速鉄道などの自動車・運輸分野をはじめ、ドローン、海上港湾技術システム、測量やマッピングシステム、緊急時対応システムなどの工業分野に適している。

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