太陽電池モジュール用1500V対応、防水と接触性能に優れたコネクタ

DC1500V対応の太陽電池 モジュール用コネクタ [引用:SMK株式会社]

　ＳＭＫは、太陽光発電システム市場におけるシステム電圧の高電圧化に対応した、ＤＣ１５００Ｖ対応の太陽電池モジュール用コネクタ「ＰＶ―０５シリーズ」を今秋から量産開始する。ＥＮ１５００Ｖに対応し、太陽光発電システムの電圧効率化に貢献する。

　近年、太陽光発電システムとメガソーラーは、システム電圧の効率化により定格電圧が１千Ｖから１５００Ｖへとアップしてきている。ＰＶ―０５シリーズは、そのシステム電圧の高電圧化に対応した製品。

　同製品は、ＥＮ１５００Ｖの認証を取得済みで、今後、ＵＬ１５００Ｖ認証も取得予定。同社独自の防水構造により優れた防水性能を確保するとともに、多点接点構造のターミナルにより安定した接触性能を実現している（特許取得済み）。締め付けトルク管理が不要なケーブル構造のため、組み立て工数の削減に貢献する。

　同製品は、グローバル・デファクト・スタンダードタイプの「ＰＶ―０３シリーズ」（１千Ｖ対応）と嵌合互換性があり、欧米や日本市場をはじめ、ワールドワイドで使用できる。使用用途はソーラーパネル、ソーラーシステム。

　ＰＶ―０５シリーズの主な特徴は、高電圧ＤＣ１５００Ｖに対応。独自の防水構造により、工具なしでケーブルの防水処理が容易に実現。独自の多点接点構造により、優れた接触性能を確保（特許取得済み）。耐候性、難燃性に優れた材料を使用。ＲｏＨＳ指令適応品。

　主な仕様は、定格電圧電流ＤＣ１５００Ｖ　３０Ａ。接触抵抗５ｍΩ以下。絶縁抵抗４００ＭΩ以上。耐電圧ＡＣ８ｋＶ（５０／６０Hz）。使用温度範囲は−４０―＋８５度。準拠規格は、ＥＮ／ＩＥＣ６２８５２。

　外形寸法は、本体プラグがφ１９×６４ミリメートル、本体ソケットがφ１９×５８.３ミリメートル、嵌合時φ１９×９９.８ミリメートル。挿抜寿命は５０回。

　同社は１０年から太陽電池モジュール用コネクタ事業を本格的に立ち上げ、国内の太陽電池モジュール用コネクタ市場で高いシェアを確保している。このほか、太陽光発電パワーコンディショナ用コネクタのレパートリ拡充と拡販活動にも力を入れている。

　「国内の太陽光発電システム市場は、ポテンシャルは大きくないが、安定的な家庭用太陽電池パネルの生産が進められているため、今後も対応製品の開発に力を入れていく」（池尾政信常務執行役員ＣＳ事業部長）。