耐湿付加環境試験条件をクリアしたDCリンク用「B3277Hシリーズ」

TDKのEPCOSブランド・ フィルムコンデンサ [引用:TDK株式会社]

　ＴＤＫはＥＰＣＯＳブランドのフィルムコンデンサの製品ラインアップの拡充を発表した。新たに、従来の製品に比べて耐湿負荷環境試験条件をクリアしたＤＣリンク用「Ｂ３２７７Ｈシリーズ」を開発。太陽光発電用コンバータ、産業用インバータおよび電源装置などのＤＣリンク回路に適しており、しかもＡＥＣ―２００に準拠する車載向けの供給が可能。

　新製品の特徴として温度６０度、相対湿度９５％、定格電圧で１千時間という耐湿負荷（ＴＨＢ）試験をクリアできる性能を有している。また、温度８５度、相対湿度８５％、定格電圧で１千時間のＴＨＢ試験でクリアできる製品も一部製品ラインアップに加えている。

　これらのコンデンサは、定格電圧と静電容量が４５０―１１００ＶＤＣで、１.５μ―１２０μＦの範囲をカバーしている。さらにはＲｏＨＳ指令に適合品であり、最大動作温度は１０５度。

　リード線間隔は、定格電圧と静電容量のタイプ別に２７.５ミリメートル、３７.５ミリメートル、５２.５ミリメートルの３タイプがあり、５２.５ミリメートルピッチ製品には、通常の２端子品に加えて４端子品の提供が可能。定格電圧、動作温度８５度での動作時における製品寿命は５万時間（参考値、同社基準の計算値）。

　新製品は、温湿度をはじめとする過酷な厳しい環境条件で使用できるのが大きな特徴であり、再生可能エネルギーや産業機器分野におけるコンバータ、インバータなどの電源で、中高圧回路での使用に適している。