180319_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月19日 |
180319_01 |
ローム |
半導体集積回路 |
専用IC |
デジタル情報家電用 |
世界最小サイズ磁界結合織ワイヤレス給電用チップセット
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[引用:ラピスセミコンダクタ株式会社] |
ロームはワイヤレスイヤホンなどのヒアラブル機器や、リストバンドなどのウエアラブル機器に搭載できる世界最小の磁界結合式ワイヤレス給電用チップセット「受電用LSI/送電用LSI」を5月から量産出荷する。
ロームグループのラピスセミコンダクタが独自に開発した。通信距離10センチメートル程度の近距離無線通信技術NFCで使用している13.56MHzの高周波帯で200mWまでの電力をワイヤレスで伝送できる。40mA、50mAのリチウムイオン電池なら1時間で90%充電が可能。13.56MHz高周波帯を利用することにより、電力伝送に必要なLC共振のためのコイルのインダクタンス値を1μHと小さくでき、受電用アンテナの大幅な小型化を実現した。
受電用LSIが2.6ミリメートル角の34ピンWL―CSP小型パッケージで、アンテナを含めて実装面積を大幅に減らせる。これまで難しかったヒアラブル機器のワイヤレス給電を可能にした。MARUWAの4ミリメートル角キューブアンテナを使えば、マイクロUSBを使用する給電実装基板の半分の40平方ミリメートルの実装基板サイズで済む。
また、受信用LSIのフラッシュROMに書き込んだNFC Forum Type3Tag情報をスマホなどのNFC搭載機器で読み取れる。画面操作やスイッチ操作をしなくてもNFCタッチすれば、ワイヤレスイヤホンとスマホとのブルートゥースによるペアリングを可能にした。送電用LSI(5ミリメートル角32ピンWQFNパッケージ採用)はモバイルバッテリなどUSB電源から供給される5Vで動作し、充電器のモバイル化に対応できる。
今回の新開発技術を用い、1W出力の磁界結合式ワイヤレス給電用チップセットも開発中。血圧計、スポーツウオッチ、スマートウオッチのローエンドモデルなどのワイヤレス給電需要にも応える。ヒアラブル機器、ウエアラブル機器、センサーなどの1W出力以下のワイヤレス給電の新規格として提案していく。既に今回のチップセットのサンプル出荷を開始し、海外のブルートゥースヘッドセットメーカーが19年春モデルで採用を決定。国内外のヒアラブル機器、ウエアラブル機器メーカーなどが評価中。
ロームグループが13.56MHzの周波数を利用するNFCの業界標準団体NFCフォーラムのワイヤレス給電タスクフォースのチェアマンになっていることから、汎用性の高いアプリケーション向けに今回の13.56MHz磁界結合式ワイヤレス給電の新技術を積極的に提案。電動シェーバー、電動歯ブラシ、キーボード、マウス、PC、タブレット端末、スマートウオッチなどの13.56MHzワイヤレス給電や、スマホでのワイヤレス充電を実現したい考えだ。
同社の磁界結合式ワイヤレス給電チップセット販売は、200KHz周波数を使用するQi(チー)規格準拠の5W出力と15W出力の受電用LSI(1チップ)と送電用LSI(マイコンは外付け)に続く第2弾。Qiは共振周波数が200KHzのためインダクタンスは20μHでコイルがφ20ミリ―φ50ミリメートルとなり、ウエアラブル機器やヒアラブル機器には適していなかった。
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