医療規格適合のAC-DCスイッチング電源「CME-Aシリーズ」

医療機器用AC-DCスイッチング電源 「CME-Aシリーズ」 [引用:TDK株式会社]

　ＴＤＫは医療機器用スイッチング電源のラインアップを拡充している。医療規格適合のＡＣ―ＤＣスイッチング電源「ＣＭＥ―Ａシリーズ」をＴＤＫ―Ｌａｍｂｄａブランドで販売しているが、新たに小型医療機器向けとして出力容量３０Ｗと６０Ｗの２モデルを開発。ＴＤＫラムダが２月から量産出荷を開始する。５年後に年間１億円の売上げを見込む。標準価格は３０Ｗが３３００円、６０Ｗが４５００円。

　同社はこれまで医療機器向けに１００Ｗ、１５０Ｗ、２００Ｗ、３５０Ｗ出力の４モデルの「ＣＭＥ―Ａシリーズ」を販売してきた。今回の２モデルの追加によって同シリーズは６モデルに拡充された。引き続きＣＴ、ＭＲＩ、リハビリロボットなど、大型医療機器向けに大出力容量機種をラインアップしていく計画。

　今回、開発した２モデルは、２×３インチ（５０.８×７６.２ミリメートルサイズ）のインチフットプリント形状。同社の同容量の基板型電源に比べて、約３０％の面積削減を実現した。小型化のポイントは両面プリント配線板を使用、しかも小型部品を選定し実装密度も高めた。

　最大効率は９０％（２４Ｖ出力、２３０ＶＡＣ入力時）と高効率も同時に実現した。さらに漏えい電流が発生しない感電保護のクラス�U機器においてもＥＭＩ　Ｃｌａｓｓ―Ｂに準拠している。 　入力電圧範囲は８５―２６５ＶＡＣ。出力電圧は１２ＶＤＣと２４ＶＤＣの２タイプ。漏えい電流は３０Ｗが０.２５ｍＡ、６０Ｗが０.２ｍＡ。待機電力（２３０ＶＡＣ入力時）は３０Ｗが０.３Ｗ、６０Ｗが０.５Ｗ。

　ＣＭＥ―Ａシリーズは、全モデルにおいて自然空冷方式を採用しており、静音化が求められる医療機器をはじめとする各種装置に最適な電源。

　各種医療用規格に適合。ＥＳ６０６０１―１Ｅｄ３、ＣＳＡ６０６０１―１Ｅｄ３、ＥＮ６０６０１−１Ｅｄ３において、入力―出力間２×ＭＯＰＰ（患者保護手段）の絶縁対応となっている。 　医療機器のほか、工業用・商業用自動機器、計測機器、半導体製造装置など、幅広い産業用途にも適している。