電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
11月30日 171130_01 タムラ製作所 半導体素子 ディスクリート 一般産業用

酸化ガリウムホモエピタキシャル膜を用いたトレンチMOS型パワートランジスタ


酸化ガリウムトレンチMOS型パワートランジスタの模式図
[引用:株式会社タムラ製作所]

 タムラ製作所はノベルクリスタルテクノロジーと共同で、酸化ガリウムホモエピタキシャル膜を用いたトレンチMOS型パワートランジスタの動作実証に世界で初めて成功した。実用化された場合、これまでシリコン(Si)が用いられてきた家電製品から大電力の産業機器まで、様々な電子機器の大きな省エネルギー効果が期待できる。今後、低損失化と高耐圧化、ノーマリーオフ化を進め、パートナーとなる企業と連携する形で22年頃の製品化を目指す。

 パワーデバイスでは、従来用いられてきたSiから、シリコンカーバイド(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの、より低損失デバイスを作ることができる新材料の開発が進められている。

 酸化ガリウムは、4.5eVという非常に大きなバンドギャップエネルギーを有し、SiCやGaNよりも低損失なパワーデバイスの実現が可能な新材料。さらに、SiCやGaNには不可能な融液成長法による単結晶育成が可能なため、高品質で大型の単結晶基板をSiCやGaNの100分の1の時間で低コストに製造することができる。

 酸化ガリウムパワーデバイスが実用化されると、Siと同等のコストで、Siデバイスよりも損失を1千分の1に低減することが可能。

 これまで両社では、酸化ガリウム単結晶基板およびホモエピタキシャル膜を開発してきた。また、それらを用いて超低損失トレンチMOS型ショットキーバリアダイオードの開発に成功している。

 今回、トレンチMOS型ショットキーバリアダイオード開発で培った技術を転用することで、トレンチMOS型パワートランジスタを世界に先駆けて開発することに成功した。試作したデバイスは、原始的な構造ながら3.7mΩ平方センチメートルという低損失で動作しており、今後のデバイス構造や製造プロセスの改良により、0.5mΩ平方センチメートル未満まで損失低減が可能


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