170907_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
9月7日 |
170907_01 |
日本航空電子 |
接続部品 |
コネクタ・プラグ・ジャック・ソケット |
移動体通信機器用 |
SIMカード2枚挿れを可能にする「ST19シリーズ」
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ST19シリーズ [引用:日本航空電子工業株式会社] |
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nanoSIM+microSD挿入イメージ |
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nanoSIM2枚挿入イメージ |
【1.製品開発の背景と製品概要 】
スマートフォンやタブレットなどの通信機能を有する携帯端末には、電話番号などの契約者情報が記録されたSIMカードが必要であり、それを接続するSIMカード用コネクタは通常、携帯端末1台に1個以上搭載されている。
近年は通信サービスの多様化により、携帯端末1台に複数枚のSIMカードを搭載する必要性が生じている。
また、microSIM(Mini−UICC)カードを小型化したnanoSIM(4FF)カードを使用するニーズが高まっており、それに対するnanoSIMカード用コネクタが増加しつつある。
更にnanoSIMカードの他に、1つのカード用コネクタにmicroSD™ カードも含めた、複数枚のカードを搭載するニーズも増えており、航空電子はこのような市場環境の変化にタイムリーに対応し、高品質で低価格なコネクタの製品開発を行い、製品ラインナップを拡充させてきた。
ここでは航空電子の複数枚のカードが搭載可能な3in2タイプのカード用コネクタについて製品紹介を行う。
【2.製品の特長 】
(1)小型化
スマートフォンをはじめとした携帯端末はさまざまな機能が増えるとともに、長時間使用のニーズにより電池が大型化しているため、搭載部品はより小型・薄型化が必要となっている。 実装基板の大きさにも制約が生じ、コネクタの小型化要求にも拍車がかかっている。
今回開発したST19シリーズは奥行き28.15mm、幅17.49mm、高さ1.3mmの小型・薄型設計である。
(2)プッシュイジェクトトレイタイプ
近年、スマートフォンやタブレットなどに搭載されるSIMカードは、専用ピンでトレイを排出する構造が主流となっており、ST19シリーズも同タイプである。
(3)複数パターン対応
通信機能のサービス多様化により、複数枚のSIMカードを使用する端末が増えている。ST19シリーズは、nanoSIMカード1枚プラスmicroSD™カード1枚を搭載するパターンの他、nanoSIMカード2枚を搭載する2パターンの利用が可能な利便性の高いコネクタである。
(4)コンタクト座屈対策
空トレイの挿入時や排出時に、トレイの段差によるコンタクトへの引っ掛かり、あるいはトレイの先端によるコンタクトへのダメージなどで破損しない構造である。
(5)トレイ逆挿し防止対策
誤ってトレイを逆に挿入できない構造である。(規定方向以外はトレイの挿入が不能)
(6)カードの嵌合状態検知
カード(トレイにカードを載せた状態)の嵌合状態を検知できるスイッチを有している。
(7)カットnanoSIM対応
カットnanoSIM(microSIMをnanoSIMサイズにカット)をトレイに搭載し、挿入できる設計である。
※microSD™は、SD Associationの商標です。
【3.まとめ 】
nanoSIMカードの使用ニーズが増加しており、今後の開発もnanoSIMカード用コネクタの開発が主体となってくる。長年のカード用コネクタ開発の経験から、nanoSIMカードを使用する際のユーザビリティや製品品質を確保した製品設計を行うことが重要である。また、今後は新興国向けのモデルが増加するため、低価格のコネクタ開発も重要となってくる。プッシュイジェクトレイタイプのコネクタである、ST19シリーズは小型・薄型でユーザビリティを重視した製品であり、新興国向けでの普及が期待できる。
航空電子では、このような市場環境の変化に対応した製品の開発を積極的に行っており、今後も高品質・低価格を目指し、タイムリーに製品開発を行い、各種カード用コネクタのラインナップを拡充していく。
<日本航空電子工業(株)>
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