出力電圧の差動リモート検出機能を備えた整流式降圧コンバータ「LTC7150S」

　アナログ・デバイセズ（ＡＤＩ）は出力電圧の差動リモート検出機能を備えた２０Ｖ、２０Ａモノリシック同期整流式降圧コンバータ「ＬＴＣ７１５０Ｓ」の販売を開始した。同コンバータは熱特性が改善された４２ピン５×６×１.３ミリメートルＢＧＡパッケージで供給され、ＲｏＨＳ準拠の無鉛仕上げとＳｎＰｂ（６３／３７）有鉛仕上げの両方に対応している。

　ＥグレードとＩグレードはともに−４０−＋１２５度の動作接合部温度範囲で仕様が規定され、Ｅグレードの１千個時の参考単価は５.６０ドルからで、旧リニアテクノロジーの国内販売代理店各社経由で販売される。

　デバイス独自の位相同期可能なオン時間制御の固定周波数電流モード・アーキテクチャにより、補償が容易であり、また高周波で動作しながら高速トランジェント応答を必要とする高降圧比アプリケーションに最適。

　同コンバータはバイパス・コンデンサを内蔵するなど、Ｓｉｌｅｎｔ　Ｓｗｉｔｃｈｅｒ２テクノロジーを採用して、優れたＥＭＩ性能を備えた効率の高い解決策を実現しつつ、レイアウトの制約を緩和している。最大１２相のマルチフェーズ動作により、複数のデバイスを直接並列接続して、より大量の電流を流すことが可能であり、しかも入力と出力の容量増加が最小限で済む。出力電圧のリモート検出により、負荷での電圧レギュレーションが負荷電流や基板レイアウトに関係なく正確であることが保証される。

　入力電圧範囲が３.１−２０Ｖと広いので、ほとんどの中間バス電圧など、多種多様のアプリケーションをサポートし、多くの種類のバッテリと互換性がある。内蔵のＮチャネルＭＯＳＦＥＴは、出力電圧範囲が０.６Ｖ−ＶＩＮのとき、最大２０Ａの連続負荷電流を最小限の温度ディレーティングで供給するので、大電流／低電圧のＤＳＰ、ＦＰＧＡ、ＡＳＩＣに電力を供給するようなポイントオブロード・アプリケーションに最適だ。