170524_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
5月24日 |
170524_01 |
TDK |
電子材料 |
電子材料 |
移動体通信機器用 |
従来磁性シート比60%の薄型化を実現した業界初銅箔ラミネート型高透磁率性シート「IFM10Mシリーズ」を開発
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TDKの銅箔ラミネート型 高透磁率磁性シート |
TDKはノイズ抑制シートとして業界で初めて銅箔ラミネート型高透磁率磁性シート「IFM10Mシリーズ」を開発した。アキレスが開発したナノ分散ポリピロール液を用いためっき処理技術を活用して量産化。6月から当初月産1万枚で量産を開始する。サンプル価格は、2千円/枚(シートサイズ300×200×0.05ミリメートル、貼付用両面テープを含む)。
スマホをはじめとする電子機器では、高密度実装化による小型、薄型化、多機能化が進展している。そのため、機器の内部はノイズの発生を誘発し、誤動作などの支障を来すことが問題となることから、抑制効果が得られる効果的なノイズ対策が求められている。
ノイズ対策は、プリント配線板の回路設計とそれに伴い実装される各種電子部品によって施されるのが一般的。しかし、想定外の不要なノイズに対しても輻射を抑制する必要があり、ノイズを吸収したい部分に自由に貼り付けるだけでノイズ抑制効果が得られるノイズ抑制シートの活用が広がっている。
ノイズ抑制シートは、ミクロンオーダーの金属磁性体粉末をポリマーで被覆し、シート化した複合磁性体。ノイズを吸収し、熱エネルギーに変換する機能を有し、ノイズが機器外部へ漏れることや機器内部で反射し、他の部品などに影響を与えることを防ぐ。
ノイズ抑制シートは、これまで磁性シートが一般的だったが、TDKの銅箔ラミネートタイプは全く新しい製品。高透磁率の磁性シートと独自工法によって形成した厚み約1マイクロメートルの銅箔とをラミネート。極薄層の銅箔は、静電気対策で豊富な実績を有するアキレスが開発したナノ分散ポリピロール液を印刷しためっき処理技術を活用し、量産化を実現した。
これによって、従来の磁性シートの厚み0.1ミリ品と同等のノイズ抑制性能で、約60%の薄型化(厚さ約0.04ミリメートル)を実現。しかも使用周波数帯は、0.5M―10GHzと広範囲をカバーできる。
標準シートサイズは、300×200ミリメートルで、厚みが0.04ミリメートル。透磁率(μ)は100。
FPC、コネクタ、半導体デバイスのパッケージなど、ノイズ源やノイズの影響を受けたくない箇所に対して、貼り付けるだけでノイズ対策効果が得られる。
また、電磁誘導の原理を利用したペン入力においては、ペン入力の感度改善を目的にディスプレイのセンサーボードに磁性シートを貼り付ける用途でも薄型化のニーズが強く、高μの磁性シートの必要性が高まっているという。
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