薄型・軽量化に成功ガラス一枚構成の車載用タッチパネル「CapDuo Touch」を開発

ＳＭＫの「CapDuo Touch」

　ＳＭＫは車載用静電容量方式タッチパネルの製品ラインアップを拡充する。同社は２０日、ガラス１枚の表裏面にセンサー（ＩＴＯ電極）を成膜した静電容量方式タッチパネル「ＣａｐＤｕｏ　Ｔｏｕｃｈ」を開発し、受注活動を開始したと発表した。ガラス１枚構成による薄型・軽量化への貢献を訴求する。

　同製品は、同社従来品の「Ｇ１Ｇ」センサー（ガラス２枚構成）と比較して、ガラス貼り合わせ用ＯＣＡ（透明光学粘着フィルム）が不要となるため、狭額縁化・薄型化・軽量化・材料費削減に貢献する。ブリッジレス構造のため、良好な見栄えを実現。自己容量方式・相互容量方式の両方の検知方式に対応が可能。

　同社は、既に静電容量方式タッチパネル用センサーでは、ガラス１枚で片側２極の「Ｇ２」センサー、ガラス２枚の「Ｇ１Ｇ」センサー、フィルム２枚の「Ｆ１Ｆ」センサーの量産が可能となっているが、今回新たにＣａｐＤｕｏ　Ｔｏｕｃｈを開発し、さらなる製品レパートリ拡充を図った。用途はカーナビ、車載用センターコンソールなど。

　新製品の主な特徴は、１枚ガラスの両面にセンサー（ＩＴＯ電極）を成膜したことにより、部品点数を削減。ブリッジレスにより良好な見栄えを実現。ガラス１枚構成であるため、薄型・軽量化に貢献する。

　主な仕様は、読み取り方式は静電容量方式（自己容量方式、相互容量方式）。入力方式は指。入力荷重は０Ｎ。使用温度範囲−３０―＋８５度。保存温度範囲−４０―＋９５度。透過率は９０％以上（光学フィルム貼り合わせ時）。反射率は１０％以下（同）。生産能力は月産１０万個。発売時期は１０月。カスタム仕様のみの対応。

　同社はタッチパネル事業では、静電容量方式、抵抗感圧式、光学式の各方式を製品化。特に車載純正用で高いグローバルシェアを確保しているほか、民生用、産業機器用、事務機器用、ＡＴＭ用など多様なアプリケーションにマッチした製品を展開している。