170324_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月24日 |
170324_02 |
TDK |
受動部品 |
コンデンサ |
自動車機器用 |
高速スイッチングを用いたコンバータに最適な900V定格の高耐圧セラミックコンデンサ「CeraLink」を開発
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TDKの900V セラミックコンデンサ |
TDKは低背型SMDで900V定格の高耐圧セラミックコンデンサを開発した。チタン酸ジルコン酸ランタン鉛(PLZT)セラミックをベースにしているため、低ESR、低ESLで、高速スイッチングを用いたコンバータに適する。同社では、EVなどの自動車分野におけるコンバータ、インバータ、チャージャ向けとして提案していく。
セラミックコンデンサは一般的に誘電体材料としてチタン酸バリウムを使用しているが、今回使用しているPLZTは、DCバイアス特性において電圧が上昇しても容量低下がなく、定格電圧の高耐圧化に適している。
既に同社は、PLZTセラミックをベースとした高耐圧セラミックコンデンサを「CeraLink」としてシリーズ化。500V定格、700V定格品を販売してきたが、今回900V定格まで高耐圧化したもの。
新製品は10.84×7.85×4ミリメートルサイズのL型端子タイプと7.14×7.85×4ミリメートルサイズのJ型端子タイプから構成。静電容量は0.25μF。
PLZTセラミックをベースとしているため、寄生成分が極めて小さいのが大きな特徴。最小ESR値は12mΩ、ESL値は2.5nH。そのため、GaN、SiCといった高速スイッチング素子を使用するコンバータに適する。スイッチングでの電圧オーバシュートとリンギングは、従来のコンデンサ技術よりも大幅に低くなっている。また、定常状態でのリップル電流耐量が最大11.4Aと高い。
さらに、許容連続動作温度が150度と高いため、スナバコンデンサとしてIGBTモジュールといったスイッチング素子のモジュール化に直接埋め込むことが可能となっている。
コンバータのDCリンク、スナバ回路、入力フィルタなどの高電圧コンデンサを要求する回路では、フィルムコンデンサが一般的に採用されている。新製品はこの分野での採用に向けて提案する。
より大容量が必要な用途に対しては、CeraLinkのソルダーピン端子タイプである500V定格の20μF品、700V定格の10μF品をラインアップしている。
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