業界最小クラスの高電流対応基盤対基盤接続用コネクタ（信号端子4極タイプ）

日本航空電子工業のＷＰ１０シリーズ

　日本航空電子工業は業界最小クラスの高電流対応基板対基板接続用コネクタ「ＷＰ１０シリーズ」のラインアップを追加した。量産中の信号端子２極タイプに加え、新たに信号端子４極タイプを開発し、量産出荷開始した。

　スマホやウエアラブル端末、タブレットＰＣなどの小型携帯機器では、バッテリの大容量化や急速充電などのニーズが健在化し、バッテリと電源回路を接続する内部接続用コネクタにも、より大きな電流容量が求められている。加えて、最近はキメ細かいバッテリ制御を行うため、コネクタ信号端子増強へのニーズも高まっている。

　同社はこれらのニーズに対応し、今回、高電流対応の電源端子を持ち、小型携帯機器用では最大の定格電流となる１０Ａ通電が可能な基板対基板接続用コネクタ「ＷＰ１０シリーズ」に新たに４極タイプを追加ラインアップし、量産出荷開始した。

　ＷＰ１０シリーズは、携帯機器向け内装コネクタとして小型・薄型化を実現する一方で、嵌合時の破損抑制とともに電源端子、信号端子の両端子に実績のある２点接点構造の採用、ホールドダウン一体のロック構造採用により、耐落下衝撃・耐振動への高信頼性と高抜去力を実現した。指先に嵌合時の感触（クリック感）が伝わることで、ユーザーの作業性を高めている。

　特徴は、２列、スタッキング高さ０.７ミリメートル、製品幅寸法２.２ミリメートル。１０Ａ通電可能な電源端子。電源端子、信号端子ともにねじれストレスへの高い耐久性を有し、高抜去性を生み出す２点接点コンタクト構造。抜去力を高めるロック部と、嵌合面保護とモールド破損を抑制する堅ろう構造のホールドダウン部を有する。良好なクリック感により作業性を向上。摩耗に強く接触信頼性の高い面接触構造。鉛フリー実装に対応（コンタクトにニッケルバリアを施し、はんだ上がりを防止）。

　用途は、スマホ／携帯電話、ウエアラブル端末、タブレットＰＣ、ノートＰＣ、ＤＳＣ／ＤＶＣ、そのほか小型携帯機器全般。

　仕様は信号端子２、４極。電源端子４極。使用温度−４０―＋８５度。定格電流は信号端子ＡＣ、ＤＣ各０.４Ａ／１極、電源端子ＡＣ、ＤＣ各５.０Ａ／１極。定格電圧ＡＣ、ＤＣ５０Ｖ。絶縁抵抗１００ＭΩ以上（初期）。耐電圧ＡＣ２５０Ｖｒｍｓ　１分間。