3-8セルに対応、マイコン内蔵、超低消費電力モードを備えた産業用リチウムイオン電池管理ICソリューション

ルネサスの産業用電池管理 ＩＣソリューション

　ルネサス　エレクトロニクスはこのほど、電動工具やＥ−ｂｉｋｅ（電動アシスト自転車）などの産業機器向けリチウムイオン二次電池の電池管理用に、３−８セルに対応したＩＣ「ＲＡＪ２４００９０」と、３−１０セルに対応したＩＣ「同２４０１００」を中心とした電池管理ＩＣソリューションを、１７年１月から発売する。

　新ソリューションは最大５０Ｖ、１０セルまで対応する同社としては初めての産業用リチウムイオン電池管理ソリューション。

　安全性の高い産業用の電池管理システムを容易に設計できるようにするもので、３−１０セルまで対応する産業向けリチウムイオン電池管理ＩＣとしては業界で初めてマイコンを内蔵。これにより、産業用の多様な電池システム仕様に対して柔軟に対応が可能。

　また、リファレンスソフトウエアやリファレンス回路図、評価ツールや開発立ち上げサポートツールなどをソリューションとして順次提供する予定で、産業機器に初めてリチウムイオン二次電池を採用するユーザーもシステム開発が容易となる。

　さらに安全性の面では、今回新たに消費電流２５μＡという超低消費電力モードをサポートしたため、電池が保管あるいは放置されていても常時、電池監視機能を動作させることができ、安全の確保が可能。

　両製品の量産は１７年１月から開始し、１８年１月には合計で月産１００万個を計画している。サンプル価格は製品により異なるが、ＲＡＪ２４００９０は１千円／個（税別）。