電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
12月20日 161220_01 日本航空電子工業 ユニット センサーモジュール 一般産業用

MEMSセンサーを使用した、小型、低価格、高精度IMU(慣性計測装置)


日本航空電子工業の小型IMU

 日本航空電子工業は各種産業用途向けに、MEMSセンサーを使用した小型IMU(イナーシャル・メジャーメント・ユニット=慣性計測装置)を開発、17年1月からサンプル出荷を開始する。MEMSセンサーの採用により、小型・低価格・高精度を実現した。建設や農業分野での省人化・自動化による作業効率向上をサポートする製品として、広く提案していく。

 近年の労働人口減少により、特に建設や農業分野では人材不足が深刻化し、省人化や自動化による作業効率向上が求められる中で情報化施工、スマート農業などの新しい取り組みが加速している。こうした省人化・自動化では建設機械や農業機械などの動き、姿勢、位置などの情報とそれに基づく制御が重要となる。

 同社は以前から航空機用の高精度慣性航法システムを手がけ、これらの技術の応用による新用途への取り組みを進めている。今回開発した小型IMUは、MEMS3軸加速度計「JA―70」とMEMSジャイロを組み合わせることで、各種産業・民生用途向けに小型・低価格を実現。JA―70はインフラモニタリングなどで性能の高さが実証済みで、今回のIMUでもその性能を生かし高精度化した。

 小型IMUは、17年1月からサンプル提供を開始し、顧客からの要望を反映しながらさらなる改善に努め、製品化を目指す。

 さらに、今後はGPSと統合することで建設機械や農業機械などの位置情報を取り込み、さらなる省人化・自動化に向けた技術開発を進める。GPS統合型IMUは17年度に向けて開発を進め、「18年度中頃の製品化を目指している」(同社航機営業本部)。

 小型IMUの主な特徴は、安定した姿勢角出力、小型軽量、防じん防水(IP67)など。適用市場は建設機械、農業機械、ドローンなど。同IMUを農業機械に使用することで、「例えば傾斜した牧草地での作業時に、センサーで補正しながら正確な作業を行うことが可能となる」(同本部)という。

 同社はIoTに向けた取り組みとして、以前から培ってきた慣性技術を活用し、建設や農業分野をはじめとする幅広い新用途への展開を図っていく方針。

 小型IMUの主な仕様は、シャーシは外形サイズ50×50×高さ38ミリメートル、質量150グラム。温度範囲は−40―+80度。耐衝撃500G 1ms。入力電源は+12V―+24V。消費電力200mA。出力形式はRS232C(CAN対応予定)。データリフレッシュレート100Hz。出力情報は角速度3軸、加速度3軸、ロール角、ピッチ角、ヨー角。センサー部仕様は角速度レンジは300度/S。加速度レンジは4G、8G。ピッチ角精度0.1度。ロール角精度0.1度。


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