130402_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
4月2日 |
130402_01 |
ローム |
半導体素子 |
ディスクリート |
一般産業用 |
MOSFET/IGBT両特性を持つトランジスタ「ハイブリッド モス」
ロームは、MOSFETとIGBTの両特性を併せ持つ新構造のトランジスタ「Hybrid MOS(ハイブリッド モス)」を開発し、今夏頃からサンプル出荷を開始する。
シリコンウエハー表面にスーパージャンクション(SJ)構造のパワーMOSFETを形成。シリコン裏面にIGBT同様に伝導度変調機能を作り込む独自のハイブリッド構造を採用し、SJ―MOSFETの高速スイッチング特性、低電流性能とIGBTの高耐圧特性を兼ね備えた高耐圧新型トランジスタの開発に成功した。
大電流時から小電流時までフルレンジでの省エネ化が可能となった。大電力分野に本格参入していく。
SJ―MOSFETで対応できなかった高温・大電流域、IGBTで対応しきれなかった低電流域に対応でき、エアコンのPFC回路やサーバー、産機などのハイパワー電源のPFC回路、DC―DC回路に使える。機器の大幅な省エネ化が図れる。
生産は、前工程をローム・アポロ筑後工場(福岡県筑後市)、後工程を韓国、タイの両工場で行う。ローム・アポロ筑後工場でHybrid MOSの新生産条件設定などを進め、量産準備に入る。
まず、1・0マイクロメートルDMOSプロセス採用。定格電圧600―650V、オン抵抗25度C時で同社第一世代SJ―MOSFETの19%減(ドレイン電流20A)、125度C時で同62%減(同)のHybrid MOSを今夏頃からエアコンやハイパワー電源向けにサンプル出荷する予定。
パッケージはTO―220フルモールド、TO―247を採用。今後、ラインアップを進め、各種機器の省エネ用トランジスタとして供給していく。
ハイパワー電源では、導通損失およびスイッチング損失の和がデバイス損失となり、ハイパワー機器では大電流になり、コンダクションロスを下げなければならないが、MOSFETでは物性上、スイッチング損失を下げることができず、高周波化の課題となっていた。
今回のHybrid MOSは定格保証域を広げ高性能な高速スイッチング、低電流特性を保証。同時に高温・大電流性能を得るためIGBTを使用していたハイパワー分野でも高速スイッチング、低電流特性を提供でき、従来のMOSFETの課題を解決した。 |