130312_03
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月12日 |
130312_03 |
ミツミ電機 |
ユニット |
電源・アンテナ・高周波部品 |
パソコン・OA機器・LAN用 |
低消費電力で高速画像伝送対応のHD-PLCモジュール
ミツミ電機は、電力線通信モジュール事業にいち早く取り組み、高速電力線通信のHD―PLC、および家庭内電力線接続のHPGP(ホーム・プラグ・グリーンファイ)PLCの両規格に対応したモジュール開発を進めている。HD―PLCモジュールは、同モジュールを組み込んだPLCアダプタ(OEM)の量産を12年から開始しているほか、HD―PLCモジュール単品の量産供給も今年末頃から開始する予定。HPGP PLCモジュールは年内の開発完了を予定し、14年頃からの量産化を計画する。
同社は世界初となる、IEEE1901準拠のHD―PLCモジュール「DRT―J520」を、業界に先駆けて11年10月に発表し、12年から販売開始した。さらに同モジュールを応用した家庭用PLCアダプタ「DRT―J530」を同年から量産開始しており、「ようやくPLCモジュール事業の事業化のメドがついてきた」(古川富士夫・常務取締役開発本部長兼電子機器事業本部長)。
同社のHD―PLCモジュールは、高速画像伝送に対応し、動作時1.3Wの低消費電力。外形サイズは、70×30×8.4ミリメートル。今年末頃からのモジュール量産開始を予定する。
一方、HPGP PLCモジュールは、現在、サンプル展開を進めており、年内の開発完了を予定する。
HPGP PLCモジュールは、欧米系の電気自動車急速充電規格「コンボ方式」に適合し、電気自動車やスマートグリッド関連での需要立ち上がりが予想されている。
「HPGP PLCモジュールへの引き合いは、国内・海外ともに活発。HPGP PLCの生産開始時期は、2年後ぐらいをメドに考えているが、市場の拡大のスピードとしては、HPGPの方が(HP―PLCよりも)早くなるかもしれないとみている。EV充電ステーションとEVとのやり取りや、EV充電ステーションとホームグリッドとの連携などでのHPGPの市場拡大を予想している」(古川常務)という。
■家庭用画像伝送向け
HD―PLCモジュールは、国内市場向けを主体に、家庭の映像系の画像伝送用途をターゲットとした拡販を強化し、Wi―Fiではカバーできない高速通信での画像伝送用途などへの提案を進める。新製品開発では、今後も引き続き、小型化の追求などに向けた技術開発を推進する。
古川常務は、PLC市場の今後の展望について「HD―PLCが抱えていた技術課題であったノイズや電波干渉などの問題は、この10年で全て解消した」とし今後、本格事業化に向けて積極的な取り組みを推進する。PLC関連事業の売上高は、2年後には月商2億―3億円レベルに高め、その後も大きく拡大していく計画だ。
PLCモジュールおよびOEM製品の生産は、フィリピンのミツミフィリピンで行う。 |