ARM「Cortex-MO」コア採用の産業用32ビットマイコン

　独インフィニオンテクノロジーズは、産業用３２ビット・マイクロコントローラ（ＭＣＵ）の新製品「ＸＭＣ１０００」ファミリーを発表した。ＡＲＭの「Ｃｏｒｔｅｘ―Ｍ０」プロセッサ採用のＭＣＵで、８ビット製品の価格で３２ビット性能を提供するという。新ＭＣＵの優れた価格／性能比は、先進の６５ナノメートル組込みフラッシュ生産技術の採用に加え、ＡＲＭの３２ビットプロセッサと、特にローエンドの８ビット産業用アプリケーションなどの要件を満たすよう設計された先進ペリフェラル機能の組み合わせで実現した。

　センサーやアクチュエータ応用製品、ＬＥＤ照明、無停止電源（ＵＰＳ）などのデジタル電源、家電製品などで使用されるシンプル構造のモーター制御など、これまで８ビットＭＣＵがカバーしてきた分野への採用を見込んでいる。

　最大２００キロバイトのフラッシュメモリーに加え、周辺回路として高性能ＰＷＭタイマー、１２ビットＡ／Ｄコンバータ、プログラマブル・シリアル・コミュニケーション・インターフェイスを内蔵している。

　また、タッチ制御やＬＥＤディスプレイ用モジュール、ＬＥＤの輝度・色制御ユニット、モータードライブ制御用数値演算コプロセッサを搭載する。

　欧州の家電製品安全規格である「ＩＥＣ６０７３０　ＣｌａｓｓＢ」に準拠。１２８ビットＡＥＳアクセラレータを使用するフラッシュ・ローダーなどが特徴的だ。

　ＸＭＣ１０００ファミリーは、エントリ向けの「ＸＭＣ１１００」、機能強化型「同１２００」、制御用「同１３００」の３シリーズ。いずれも３月にサンプル出荷を開始、量産出荷は１３年第４四半期（１０―１２月）の予定。価格は数百万個一括受注時で０.２５から１.２５ユーロ。