環境に配慮した高速通信規格Cat6A対応のLANケーブル

　インターネットイニシアティブ（ＩＩＪ）の全額出資子会社でＬＡＮ関連などのネットワーク構築を行うネットチャート（横浜市港北区）と、昭和電線ホールディングスのグループ会社で各種ケーブルや機器加工品の製造販売を行う富士電線（神奈川県伊勢原市）は、軽量で環境に配慮し、高速通信に対応したＬＡＮケーブル「ｅｃｏ―ｐａｔｃｈ１０Ｇ」を発表した。

　新製品は、０９年発表のｅｃｏ―ｐａｔｃｈおよび１０年発表のｅｃｏ―ｐａｔｃｈ６の安全性や環境配慮型設計などの特徴を維持しつつ、オーグメンテッドカテゴリ６（Ｃａｔ６Ａ）規格に対応する。

　Ｃａｔ６Ａ規格のツイストペアケーブル規格に対応し、従来のｅｃｏ―ｐａｔｃｈやｅｃｏ―ｐａｔｃｈ６と比較して高周波まで対応。速度などの性能は一般的な形状のケーブルと同等。シールド付きケーブルのため、Ｃａｔ６Ａ規格で新たに要求されるエイリアンクロストーク対策にも優れた効果を発揮する。

　ＰｏＥ（パワー・オーバー・イーサネット）システム（ＩＥＥＥ８０２.３ａｆ）に対応。ＰｏＥはＬＡＮ配線用のカテゴリ３以上のケーブルを通して最大１５.４Ｗの電力を供給する技術で、ＩＰ電話機、無線ＬＡＮアクセスポイント、Ｗｅｂカメラなど、電源を供給しにくい場所へＩＴ機器を設置する際にｅｃｏ―ｐａｔｃｈ１０Ｇを利用できる。

　従来のＣａｔ６Ａケーブルと比較し直径約５.０ミリメートルと従来比で約３０％細く設計され、ラック内などでの配線作業に適している。配線管理や整理もしやすいため、配線状態をきれいに保てる。銅の使用量を半分以下とし、軽量化を図った。 　被覆に耐燃性ポリオレフィンを使用し、万一ケーブルが燃焼してもダイオキシンやハロゲンガスなどが発生しない。ＪＩＣ　Ｃ　３００５：２０００（傾斜試験）をクリア。