電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月4日050404_03 日本航空電子 接続部品 コネクタ・プラグ・ジャック・ソケット 一般民生用

0.07ミリピッチ、薄さ0.06ミリでFPCより曲げ強度に優れたfコネクト技術



日本航空電子工業が開発を進めてきた、新しい接続技術「f-connect(f-コネクト)」によるソリューションが、本格的に立ち上がりつつある。第1弾として、超LSI用5千芯LGAソケットを量産化(既報)したのをはじめ、05年度以降、カメラ用の実装用ソケットや、基板対基板デバイス検査用、将来的にはウエハーレベルも視野に入れ、様々な応用分野に展開していく。

0.07ミリピッチ
f-コネクトは、ファイン、フラット、フレキシブルをコンセプトとする新しい接続技術。特徴には(1)従来のコネクタ接続限界を変革する0.07ミリピッチ(2)薄さ0.06ミリまでの接続可能で、FPCより曲げ強度が強い(3)従来の10分の1の接触圧力で、安定接触が得られる(4)高速伝送特性に優れる――などがある。

f-コネクトの接続原理は、通常のコネクタが「点接触」なのに対し、ゴムのように柔らかい素材で金属薄膜を押し付ける「面接触」であるため、大きな荷重が不要。通電の主体はトンネル電流。ダブルフェイス(両面接続)のタイプA(フィルム状の電極を巻き付けた構造)は、1ピン当たり接点荷重2-3gf以下、ダブルフェイスのタイプB(分割型)は、4gf以下、シングルフェイス(片面接続)は、0.2gf以下を実現した。

アプリケーションには、カードレベルの実装(基板対基板コネクタの代替)、パッケージレベルの代替(実装用ソケット、CCD/CMOSカメラ用ソケット、基板対基板検査用、FPC検査用)、チップレベルまでの領域があり、順次開発と量産化を推進する。

実装高さ1.1ミリ
同社は、f-コネクトの研究開発を98年10月にスタート。「f-コネクトの開発は、当社の中央研究所、コネクタ開発本部、コネクタ事業部が三位一体で進めている」(コネクタ開発本部・大塚佳朗製品技術開発シニアマネージャー)。

量産開始したf-コネクト応用の超LSI用LGAソケットは、従来のPGAによるLSI高密度パッケージングに対し、樹脂製パッケージのLGAでも実装可能としたもの。実装高さ1.1ミリで、コネクタとしての伝送線路も短く、低損失で高速な信号伝送が可能。分割ブロック構造で、あらゆる仕様要求に対応。

さらに、同アプリケーション製品第2弾として、液晶/CCDモジュールなどの電子部品検査ソケットを製品化、一般販売を開始した。ポゴピンアセンブリの代替用検査ソケットとして、大幅なコストダウンと開発期間短縮などの提案を図る。同ソケットは、FPCにより接続される機器・電子部品全般に応用可能。クリックタイプ4種(0.5ミリピッチ、0.3ミリピッチ各2種)を用意。内部接続部がないため、信頼性の高い構造。超低荷重接続で、相手側FPC電極を傷つけない。

同社は、今年度から06年度にかけて、f-コネクト応用製品を順次立ち上げる計画で、今上期には、デバイス検査用の「M-AIV」やBGAソケット、カメラ用ソケットなどの量産化を予定。f-コネクトの狭ピッチ化は「将来は50マイクロメートルピッチ程度まで考えている」(大塚シニアマネージャー)という。

同社は、f-コネクトを戦略商品の一つに掲げ、新たな事業の柱への育成を目指す。


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