050203_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月3日 |
050203_01 |
インフィニオン/G&D |
その他電子部品 |
組立品 |
情報家電用 |
FCOS技術を使い耐久性に優れたICカードモジュール
【レーゲンスブルク(独)=森下特派員】半導体大手の独インフィニオンテクノロジーズとICカード製造の独ギーゼッケ アンド デブリエント(G&D)は1日、ICカード用モジュール「FCOS(フリップチップ・オン・サブストレート)」を共同開発したと発表した。インフィニオンのパッケージング開発センターがあるレーゲンスブルクで会見を開き、明らかにした。
ワイヤーボンド技術を用いる従来のICカード用モジュールに比べ、FCOS技術は耐久性に優れ、厚さが薄く、大型ICチップを搭載できるのが特徴。折り曲げに対して高い強度を保ち、腐食にも強い。実際、十種の温度サイクル試験にも耐えうるという。モジュールの厚さは500マイクロメートル以下で、ワイヤーボンドの平均580マイクロメートルを下回る。
ICチップが占める面積は最大約2o2だったワイヤーボンドに対し、FCOSは最大30o2。大容量、高性能のICチップを搭載可能だ。
ICチップを搭載するテープ基板は日本のイビデンとフランスのFDI二社から供給を受ける。製造拠点は中国江蘇省無錫市の工場で、1ラインで年間四千万枚を生産できる。
2002年はじめに両社でプロジェクトを開始、年末には技術開発は完了させた。その後、メキシコのプリペイド式テレホンカードで、すでに七千万枚の実証実験を実施。検証の結果、安定性と耐久性、信頼性が実証されたうえ、ワイヤーボンドより低コストで生産できる体制が整ったため、今回の発表にいたった。
インフィニオンでは09年末までにFCOSの比率を100%にするとしている。テレホンカードだけでなく、携帯電話用のSIMカードや、健康保険証、個人認証カード、銀行カード、電子決済、社員証などを対象に提供していく。複数の携帯電話事業者がFCOSの採用を決定しているという。
FCOSに使うメモリーは現在、EEPROM。2―3年のうちにフラッシュメモリーの搭載を予定しており、将来的にはFRAMの搭載も検討している。現在、非接触型も開発しており、年内には開発が完了する見通し。
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