フィリップス/シャープ/ソニー
プラズマアドレス液晶

　フィリップス、シャープ、ソニーの3社はHDTV対応高精細プラズマアドレス液晶（PALC）ディスプレイと高輝度・広視野角・低消費電力のVGA対応PALCディスプレイの開発、試作に成功し、両ディスプレイの42型をきょうから開幕の「エレクトロニクスショー'98」に出展する。

　HDTV対応高精度PALCディスプレイは放電を2倍の細かさで制御することにより、VGAとほぼ同じ電極構造のまま垂直方向の画素数を2倍にした。

　また、液晶のカラーフィルター技術を生かし、水平方向の画素数も1920画素という高精細加工を実現した。

　これら垂直/水平両方向の高精細化技術とちらつきのないプログレッシブ方式による表示技術、新開発の液晶ドライバーによる幅広い階調性により、高精細なデジタルテレビ放送などの大画面、高精細の映像表示が可能となった。

　簡単な構造のため従来の生産技術とパネルプロセスを利用でき、低価格で商品化できる見通し。

　アスペクト16対9、解像度1920H×3×960V、ドットピッチ0.162×0.546ミリ、ドット表示色1670万色、輝度350カンデラ/平方メートル（全白画面）視野角160度H-140度V、明室コントラスト100対1（300ルクス）。

　VGA対応PALCディスプレイは各ピクセルごとに液晶を軸対称に配向させることにより、広視野角を実現したASM（Axially　Symmetric　aligned　Micro　Cell　mode）方式を採用。配向を補助する新規壁材料を用い、構造の最適化により透過率をこれまでより30％向上させた。プラズマ基板でプラズマ障壁を新設計し、開口率をあげた。

　これらによって従来の42型VGA対応PALCに比べ約1.5倍（同消費電力時）の高輝度化を図った。

　アスペクト16対9、解像度854H×3×480V、ドットピッチ0.364×1.092ミリ、ドット表示色1670万色、輝度400カンデラ/平方メートル（全白画面）視野角160度H-140度V、明室コントラスト120対1（300ルクス）。