耐振動・衝撃、耐熱性に優れたアキシャルリード形に設計されたハイブリッドコンデンサ「B40600」および「B40700」

TDKのハイブリッドコンデンサ

　TDKは、導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ（ハイブリッドコンデンサ）の製品ラインアップを拡充している。自動車における電動化進展を踏まえ、新たにアキシャルリード形2シリーズを開発、販売を開始した。

　新製品は、電極に電解液と導電性高分子をハイブリッド化したもの。自動車のモーター駆動など、ハイパワー化する電源回路の平滑用コンデンサなどとして使用される。特に自動車特有の要求である耐振動・衝撃、耐熱性に優れたアキシャルリード形に設計している点が特徴的。また、リプル特性に優れ、低ESRの性能を生かして、これまでの電気系統12Vから48V化への動きを踏まえて開発した。

　新製品は「B40600」および「B40700」シリーズ。それぞれ定格電圧を25Vおよび35V用に設計。いずれも静電容量は780-2200μF。両シリーズで静電容量390-720μFの63V電圧コンデンサも用意している。

　サイズは、φ14×25-φ16×30ミリメートルの範囲で4種類を用意。アキシャルリード形「B406」、またはソルダリングスター形「B407」が用意されており、様々な取り付けオプションを提供する。

　全てのアキシャル形ハイブリッドコデンサの内部構造は、ヒートシンクへ放熱するために最適化。安定した機械的設計によりヒートシンクに対し、長期間にわたる信頼性の高い接触を確保することが可能で、優れた放熱を実現する。システム側のヒートシンクの設計次第で、絶縁スリーブの有無を両方のシリーズで選択可能、自立型アセンブリでは、PETの絶縁スリーブが用意されている。

　両シリーズは、幅広い動作温度マイナス55-プラス150度に対応しており、125度での寿命は4000時間。ハイブリッド技術の大きな利点は、幅広い温度範囲でESR値が非常に低いこと。例えば、φ16×30ミリメートルのサイズおよび気温20度の場合、ESR3.5mΩを達成している。

　具体的な用途は、48Vオンボード電源用の双方向コンバータ、ハイブリッドドライブのモーターインバータ、電動パワーステアリング、ポンプ、電動ターボチャージャおよびスーパーチャージャ、ラジエータ冷却ファン、ギアボックスコントロール、スイッチング電源（SMPS）用の出力フィルタなど。

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