200130_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
1月30日 |
200130_01 |
東芝 |
半導体素子 |
半導体センサー |
一般産業用 |
大型の計測製世装置が不要な角度直接検出型の小型センサーモジュール
東芝は、角度直接検出型のジャイロセンサーとして、大型の計測制御装置などを必要としない小型モジュールを開発した。これにより、ロボット・無人搬送車・ドローンなど、従来は難しかった小型機器への搭載・実証実験が可能となった。
機器が回転する角速度(角度の時間変化)を計測し、それを演算して角度を求める一般的なジャイロセンサーと異なり、機器が回転する角度を直接計測することで高精度と高速応答の両立を可能にしている。21年度以降のサンプル出荷を目指す。
小型機器に搭載可能
同社は、従来のジャイロセンサーと異なり、角速度ではなく角度を直接検出できる高精度、高速応答可能なジャイロセンサー(RIG)をMEMS技術を用いて小型化し、大型の計測制御装置などを必要としない小型モジュールの開発に世界で初めて成功した。
これにより、実際に無人搬送機やドローンなどに搭載して、軌道推定や姿勢制御などの実証実験を行うことが初めて可能になった。
RIGは、地球の自転の角度を計測できるフーコーの振り子と同じ物理的原理に基づき、物体の角度を直接検出できる。
RIG動作のためには、検出に用いる振動子を完全に対称な構造にすることが必須条件となり、製造時の加工誤差で、非対称性が発生することが課題となっていた。
そこで同社は、独自技術の抵抗型可変ダンパーの導入などでこの非対称性を補正し、完全な対称状態を実現した。
同社の振動子は独自のドーナツマス構造(ドーナツ型の重りを採用)のため、温度が変化しても縦横の振動特性が等しく変化し、対称性が保たれる。そのため、温度変化による感度への影響が極めて小さくなる。
開発したモジュールは、RIG特有の角度直接検出の実現と、精度とドリフトのいずれの指標でも、同じMEMS技術を用いた民生機器用のジャイロセンサー以上の性能であることを確認している。
今回開発した技術には、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発/研究開発項目[3]高度なIoT社会を実現する横断的技術開発」助成事業の成果が含まれる。
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