160825_03
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
8月25日 |
160825_03 |
メック |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
世界初のFPC用圧延銅箔を均一にできる圧延銅粗化剤
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圧延銅箔をUTシリーズで粗化した表面写真 |
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電解銅箔をUTシリーズで粗化した表面写真 |
メックはフレキシブル基板(FPC)の圧延銅箔を均一に粗化できる世界初の圧延銅粗化剤を開発し、サンプル出荷を開始した。
圧延銅の表面を均一に粗化でき、必要な圧延銅部分だけを残すために圧延銅表面に付けるフィルム(ソルダーレジスト)、樹脂との密着性を大幅に高めた。FPC基板がノートPCや二つ折り携帯電話などの折り曲げ部の従来用途から、折り曲げる必要がなく小型、軽量化、高密度実装化が求められるタブレット端末、自動車などへ拡大している新用途に販売していく。まず、16年度中に日本のFPCメーカーのスマホ向けの量産ラインで採用が決まっている。17年度から海外のFPCメーカーにも供給していく。
開発した圧延銅粗化剤は「メックエッチボンドUTシリーズ」。結晶粒子が不均一なため、従来の電解銅の粗化剤では均一な粗化が難しかった圧延銅でも電解銅の粗化剤並みに超微細な凹凸形状を圧延銅箔表面に作れ、均一な表面粗化を可能にした。圧延銅の均一な表面粗化を実現したのは世界で初めて。圧延銅箔表面の超微細な凹凸の凹部分に樹脂が入り銅と樹脂とが強固に密着する。
銅とソルダーレジストは熱膨張係数が違うため、熱により銅とソルダーレジストが剥離するという課題がある。多層基板などに使われている電解銅は回転ドラムに銅めっきを行い、ロール状に電解銅箔を巻き取る製造法を採用。そのため、銅の結晶粒子がほぼ均一で銅の結晶粒よりも銅の結晶粒界部を早くエッチングすることで銅とソルダーレジスト、樹脂との密着性を高めることができた。これに対し、電気銅の圧延、焼鈍を繰り返して箔状にする製造法の圧延銅箔は銅の結晶粒子が不均一で、従来の銅表面粗化剤では均一な粗化が難しく銅とソルダーレジストとの密着性が弱く、剥離が生じやすかった。
メックではPC、スマホの電子基板の最外装の電解銅表面粗化剤で100%近いシェアを持つ実績を踏まえ、圧延銅箔でも電解銅箔と同様の均一な粗化ができる粗化剤の開発を進めていた。
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