航空宇宙アプリ向けDDＲメモリー用終端リニア・レギュレータ

　日本テキサス・インスツルメンツは航空宇宙アプリケーション向けに、業界初のＤＤＲ（ダブル・データ・レート）メモリー用終端リニア・レギュレータ製品を発表した。

　新製品の「ＴＰＳ７Ｈ３３０１−ＳＰ」は、最大６５ＭｅＶ−２ｃｍ／ｍｇ（メガ電子ボルト／平方センチメートル／ミリグラム）のシングルイベント効果への放射線耐性を備えた業界唯一のＤＤＲ用レギュレータ製品であり、宇宙衛星に搭載するシングルボード・コンピュータ、ソリッド・ステート・レコーダ、そのほかのメモリー・アプリケーションに最適。

　新製品は、シンク／ソース終端用の２個の電力用モノリシックＦＥＴ（電界効果トランジスタ）と、内部電圧リファレンスを集積しており、ＤＤＲ用のスイッチング・モード方式のレギュレータ・ソリューションと比較して約半分のサイズのパッケージで供給される。

　主な特徴は（１）小型サイズ＝ＤＤＲ用のスイッチング・モード方式のレギュレータ・ソリューションと比較して約半分のサイズの１.０５６平方センチメートルのパッケージで供給、航空宇宙アプリケーションに重要な、重量や打ち上げコストを削減（２）より優れた放射線耐性＝業界をリードする放射線耐性のほかに、最大１００ｋｒａｄ（Ｓｉ）のＴＩＤ（電離放射線に対する標準強度、トータルドーズ耐性）を提供。安定な終端電源がシングルイベント効果のメモリー読み出し／書き込み動作への波及を確実に防止（３）設計への組み込みが簡単＝ＴＰＳ５０６０１−ＳＰ降圧型コンバータとペアで使うことで、ＤＤＲメモリー向けの最も小型、かつ完全な電源ソリューションを構築可能。ＴＩの航空宇宙向け製品ポートフォリオに共通した、包括的な放射線耐性レポート、オンデマンド・トレーニングやＳｐｉｃｅモデルを含むシュミレーションプログラムなど、一連の技術サポート情報を提供。