最小の薄膜タイプ平面型と端面型サーマルプリントヘッド2種

京セラのサーマルプリントヘッド「ＫＭＳシリーズ」

　京セラは世界最小の薄膜タイプ平面型サーマルプリントヘッド「ＫＭＳシリーズ」と、端面型サーマルプリントヘッド「ＫＰＥシリーズ６００ｄｐｉ」の受注を７月から開始する。

　ＫＭＳシリーズはバーコード用ポータブルプリンタ向け。年間３５万台の販売を見込んでいる。ＫＰＥシリーズ６００ｄｐｉは世界トップシェアの卓上型カードプリンタ用の硬質カード印刷向けに年間１万５千台の販売を目指す。ともに前工程は鹿児島隼人工場、後工程は長野岡谷工場。

　ＫＭＳシリーズはこれまでセラミック基板上に実装していたドライバーＩＣを回路基板上に搭載。さらに基板とドライバーＩＣの接続をワイヤボンディングに変えた。これにより従来品で１６.３ミリだった奥行きを９.９ミリに約４０％縮小した。また、配線形状の最適化で配線抵抗ロスを低減。発熱体部の熱効率を改善し、消費電力を最大２０％低減した。

　ＫＰＥシリーズ６００ｄｐｉは、印字ヘッドの発熱体を基板の端面に配置した独自の端面型形状を採用。印字を行うヘッドのヒーター部分のピッチ設計を４２マイクロメートルで配置した高密度パターン配線にした。