160318_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月18日 |
160318_02 |
NECトーキン |
受動部品 |
フィルタ |
一般産業用 |
広帯域な減衰特性実現の医療機器向け高性能ノイズフィルタ
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NECトーキンの医療機器用ノイズフィルタ |
NECトーキンは医療機器分野での事業拡大に取り組んでいる。中長期成長戦略の一環として自社の材料技術を生かして新規事業を育成するもの。製品戦略の一つとして、医療機器向けの高性能ノイズフィルタを開発した。16年度からのサンプル活動を通じて17年度には本格的な事業として育成する計画だ。
材料研究開発本部の吉田栄吉執行役員本部長は、医療機器分野での事業展開について「当社は自社開発した材料を生かして様々な製品を供給している。医療機器分野は中長期的に安定した成長が期待できる。素材をベースとした部品技術は医療機器分野で生かされる」として、取り組みに本腰を入れている。
開発に取り組んでいるノイズフィルタは、独自の広帯域性能のコモンモードチョークコイルによって、Yコンデンサレスで広帯域な減衰特性を実現しているのが大きな特徴。
コイルのコア材質は、同社における高透磁率フェライト材を使用。低周波帯域から高インピーダンスが得られ、高周波帯域でも高減衰特性を維持する。漏えい電流は10μA以下に抑えた。
形状はインレット型で、48×30.5×23ミリサイズ。定格電圧AC250V。定格電流3A。絶縁耐圧AC1500V。電気用品安全法、UL1283に準拠する。
吉田執行役員は「医療機器の電源では、特に漏えい電流に関する規制が厳しい。その点をポイントに開発している。各種診断装置、輸血器など、高信頼で小型の医療機器の電源に適する」と語る。
同社は、既に超弾性合金「メモアロイ」、圧電材料、電磁石などについても医療分野への供給を始めた。メモアロイは細くて曲げても折れず、信頼性が高いことからカテーテルのガイドワイヤ向けとして採用が始まった。
圧電材料は圧電振動子として超音波メスに採用。超音波メスはハンドピースの中に内蔵されたホーンと呼ばれる金属製の円管形状のメス先を数十キロヘルツの超音波周波数で振動させ、振動によって組織を破砕。ホーン中央貫通孔で破砕された組織を吸引する。
さらに電磁石は粒子がん治療施設に納入。電磁石は電気が流れている時だけ磁石になるもので、電流の向きや大きさを変えることで磁極の向きや磁力の強さを変えることができる。同社は、この特性を粒子がん治療施設での治療のために、加速器で加速した粒子を輸送するのに利用している。
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