LED照明向け力率改善回路内蔵の高性能定電流電源モジュール

タムラ製作所の定電流電源モジュ ール「ＣＰＭシリーズ」

　タムラ製作所は電子部品事業において、ＬＥＤ照明用電源への取り組みを強化している。１５年度部品事業の売上げを５７５億円と予想。産業機器、エネルギー、自動車などを成長分野として位置付ける。その中で、省エネ化で着実に普及しているＬＥＤ照明向けに注力。新たに定電流電源モジュール「ＣＰＭシリーズ」、屋外照明用標準電源を相次いで開発した。

　ＣＰＭシリーズは少ない外付け部品で、容易に小型のＡＣ―ＤＣの設計を可能にした超低待機電力型電源モジュールの技術を継承し、簡単にＬＥＤ照明用電源を設計できるようにしたもの。

　絶縁トランス、スイッチング電源回路をモジュール化。設計評価工数を大幅に削減できる。出力電流値は、外付け可変抵抗器で任意に設定できるため、ＬＥＤ変更にも直ちに対応が可能。

　力率改善回路を内蔵しており、８６％の高効率、９０％以上の高力率を実現。外部ＰＷＭ信号、リニア電圧信号によって調光できる。

　入力電圧はＡＣ８５―２６４Ｖ。出力は最大１８Ｗ（２８０―３８０ｍＡの外部調整）。絶縁耐圧は３千Ｖｒｍｓ。サイズは３３×３１×２２.５ミリメートル。

　最大出力１１０Ｗ

　屋外照明用電源は、街路灯、投光器、施設照明などで使用する電源で最大１１０Ｗの出力。

　定格入力、定格負荷における効率が９０％以上、１５Ｗ時の力率が８５％以上と高性能で、しかも周囲温度５０度における寿命が６万時間以上、雷サージがコモンモード１５ｋＶ以上に対応し、防じん防水構造を採用して高信頼性を実現している。

　出力は７５０ｍＡ（５０―２５０Ｖ）、１１００ｍＡ（３０―１５５Ｖ）。調光は段調光（２段対応）／初期照度補正。

　同社は、部品事業で民生機器から産業機器への転換を成長戦略として取り組んできた結果、産業機械、交通・車両、エネルギーなどの分野での新規開拓を推し進め、業績を伸ばしている。