欧州向け「CEマーク適合モデル」のEV急速充電用コネクタ

日本航空電子のＥＶ急速充電器用コネクタ 「ＫＷ１シリーズ　ＣＥマーク適合モデル」

　日本航空電子工業は電気自動車（ＥＶ）急速充電器用コネクタ「ＫＷ１シリーズ」に、欧州向け「ＣＥマーク適合モデル」を追加した。ＥＶの主要市場の一つである欧州展開を目指し、新たにＣＥマーク適合モデルを開発したもの。

　ＫＷ１シリーズは、ＣＨＡｄｅＭＯ仕様急速充電器に使用される、ＪＥＶＳ　Ｇ１０５（１９９３）準拠のコネクタ。日本国内向けをはじめ、これまでに北米市場に対応するＵＬ認証を取得し、海外を含むフィールドでの実績を積み上げている信頼性の高い製品。

　開発したＣＥマーク適合モデルは、使いやすさやドライブオーバー試験などを含む厳しい評価にパスする優れた安全性を有する。特徴は優れたユーザビリティ、軽快な取り回し性、メンテナンス性を考慮、高い安全性と信頼性、高強度・高耐候設計など。

　ユーザビリティではＥＶへの接続は車両側インレット（充電器受け口）に嵌合面を合わせて押し込み、離脱時はリリースボタンを押して引き抜くだけのワンアクションの簡単操作で抜き差し可能。嵌合状態表示部をグリップ上部に設け、中途嵌合状態の場合、「ＵＮＬＯＣＫ」を表示。

　コネクタ本体重量は約１キログラム。ケーブルメーカーとの連携で、ケーブルの柔軟性を向上し軽快な取り回し性を実現。メンテナンス性では、壁側の一部がカバーとして取り外しが可能。コネクタが抜けないなどの緊急時でも壁側のカバーを開けることで内部のロック機構に直接アクセスできる。

　電磁ロック機構採用により充電中のロック解除を防止する。中途嵌合での充電防止のため、嵌合状態表示とともに電気的にもラッチの位置を検知。

　車両重量２トンの車で踏まれるビークルドライブオーバー試験や落下試験など厳しい強度試験をパス。重要な基幹金属部品はステンレス、外装モールドは紫外線や水分による劣化の少ない高耐候性樹脂を使用。販売見込み（１５年度）は月間１００本以上。

　一般仕様は極数は電源２極／信号７極。定格電流は電源１２５Ａ、信号２Ａ。定格電圧ＤＣ５００Ｖ。耐久回数１万回以上。使用温度範囲マイナス３０度―プラス５０度。