モバイル機器向け効率98％で1.41ミリ角の昇降圧レギュレータ

インターシルの昇降圧スイッチング・レギュ レータ「ＩＳＬ９１２０」

　インターシルはシステム電源やＷｉ―Ｆｉ、ブルートゥース、メモリーカード、ＬＣＤモジュールなどの周辺機器の高効率パワーマネジメントを可能にする昇降圧スイッチング・レギュレータ「ＩＳＬ９１２０」を発表した。

　新製品はアダプティブ電流制限ＰＦＭアーキテクチャにより、最高９８％の効率を実現している。超小型で、単一セル・リチウムイオンバッテリやリチウム・ポリマー・バッテリ、２セル・アルカリ電池、ニッカド電池、ニッケル水素を電源とするウエアラブル機器、スマホ、スマート・サーモスタット、ＰＯＳ機器などのＩｏＴ（モノのインターネット）を構成するコネクテッド・デバイスに適している。

　モバイル機器の普及とウエアラブル機器の人気の高まりで、電源設計ではコスト、サイズ、電力効率の最適バランスの実現が課題になっている。ウエアラブル機器の電源には、一般的に３個のＤＣ／ＤＣレギュレータと３個から５個のＬＤＯ（低ドロップアウト・レギュレータ）が使われ、基板スペースの中で大きな面積を占有している。

　ＩＳＬ９１２０は広い入力電圧範囲に対応すると同時に、昇圧機能を備えていることから、入力電圧が出力電圧を下回った時にバッテリ電圧の一時的低下によって発生するバッテリの電源損失を回避する。

　入力電圧範囲は１.８―５.５Ｖ、出力電圧は１―５.２Ｖの範囲で可変でき、多様な設計ニーズに対応する。

　また、２.５Ｖの入力電圧と３.３Ｖの出力電圧で８００ｍＡの電流を供給する。

　パッケージは１.４１ミリメートル角の超小型パッケージを採用し、基板スペースを削減できる。