電子工作向け電池駆動で超低消費電力のマイコンボード

ラピスセミコンダクタ製　電子工作向け超低省 エネマイコンボード 「ラズライト（ベーシック）」

　ロームグループのラピスセミコンダクタは、電池駆動の電子工作向けに適したＡｒｄｕｉｎｏ互換のマイコンボード「Ｌａｚｕｒｉｔｅ（ラズライト）」を開発した。電子工作向けマイコンボードに新規参入する。きょう２５日から「Ｌａｚｕｒｉｔｅ　Ｂａｓｉｃ」をアールエスコンポーネンツ、チップワンストップ、コアスタッフのネット商社３社とロームで販売を開始する。市場価格５千円程度。

　新開発のＬａｚｕｒｉｔｅはラピスセミコンダクタの１６ビットローパワーマイコン「ＭＬ６２０Ｑ５０４」（動作速度１６メガヘルツ）を搭載し、電子工作のマイコンボードとして広く普及しているＡｒｄｕｉｎｏに比べ動作中の消費電力を５０％減の１０ｍＡに、待機時の消費電力を業界最小の２ｍＡと９０％削減した。電池駆動の電子工作で難しかった長時間駆動を可能にした。メモリー容量ＲＯＭ６４ＫＢ、ＲＡＭ６ＫＢ。電源電圧３Ｖ／５Ｖ。

　Ａｒｄｕｉｎｏ互換のため、Ａｒｄｕｉｎｏシリーズで最も人気のあるマイコンボードＡｒｄｕｉｎｏ　Ｕｎｏ用に設計された拡張ボード（シールド）を接続でき、ソフトウエアプログラムを簡単にＡｒｄｕｉｎｏから移植することが可能。電子工作のために必要な各種ドキュメントや回路図、基板レイアウト、ソフトウエア開発環境は、ホームページの専用サイトから無料でダウンロードできる。

　ソフトウエア開発専用の「Ｌａｚｕｒｉｔｅ　ＩＤＥ」（Ｗｉｎｄｏｗｓ７／８対応、ＡＮＳＩ　Ｃ対応コンパイラ）をインストールしたＰＣとＬａｚｕｒｉｔｅ　ＢａｓｉｃをＵＳＢ接続するだけでソフトウエア開発を行える。プログラムのコンパイル、ボードへの書き込み、リセットやシリアルモニターによるデバックなども可能。スケッチと呼ばれるプログラムもＡｒｄｕｉｎｏ用スケッチとの互換性を追求したＬａｚｕｒｉｔｅ　ＩＤＥを大幅に変更せずに使用でき、Ａｒｄｕｉｎｏのハード・ソフトウエア資産活用が可能。

　７月には、９２０メガヘルツ無線通信機能搭載マイコンボードやＲａｓｐｂｅｒｒｙ　Ｐｉ向けマイコンボードもＬａｚｕｒｉｔｅシリーズとしてラインアップする予定。