移動体通信機器用スプリングコネクタの受け側コネクタ

ヨコオの二体成形型・低背小型防水 Ｉ／Ｏコネクタ

　ヨコオは移動体通信機器用スプリングコネクタ（ＳＰＣ）の受け側コネクタの新製品として、新構造による「二体成形型・低背小型防水Ｉ／Ｏコネクタ」を開発した。５月からのサンプル出荷開始を予定する。

　スマホ／携帯電話をはじめとする移動体通信市場では、多機能化、高性能化、小型化、軽量化に向けた開発が進められている。

　今回開発の新製品は、端末機器の多機能化の中でも、最近必須となりつつある防水性を確保しつつ、さらなる小型化、筐体との着脱容易性を進化させるべく企画した製品。

　同製品は、コネクタのハウジング部に、プラスチックとゴム部品を二体成形（同一成形金型で、異なる２種類の材料を成形する方法）により配置した新構造を採用。従来のゴムリング組み込み方式に起因する構造上の制約をなくして、より小型で低背な防水対応製品を実現した。

　端末機器と外部機器（車載用または卓上クレードルなど）とを電源供給やデータ転送のために接続する際の、端末機器側用の受けコネクタとしての使用を想定し、特に高い接続頻度、厳しい使用環境下での利用を考慮した設計としている。

　特徴は、表面実装対応、実装高さ１.５ミリメートル。外部防水シール付き。スルーホールによる実装強度向上。シールリングと内部新形状による熱履歴後の防水性劣化防止。ＩＰＸ（防水規格）７を維持（表面実装後）。配列は１列５極１.７ミリメートルピッチ。基本構造はピン、絶縁体（耐熱樹脂プラスゴム二体成形品）。絶縁体（耐熱樹脂部）の保持のための圧入構造を採用している。

　生産は、中国工場（広東省東莞市）で行い、１５年度は月産１０万個の生産を計画する。

　主な仕様は、定格１２Ｖ２Ａ。耐電圧３ｍＡ（ｍａｘ）Ｌｅａｋａｇｅ（ＡＣ５００Ｖ　１ｍｉｎ）。押圧耐久回数２万回（接触抵抗１００ｍΩｍａｘ）。耐環境性は従来品と同等。