５.４ミリ角・大電流対応の車載用メタル系パワーインダクタ

スミダコーポレーションの車載用高温対応 メタル系パワーインダクタ

　スミダコーポレーションはメタル系パワーインダクタの品ぞろえを拡充している。これまでのスマホ、タブレットといったモバイル機器向けに加え、新たに車載用の高温対応タイプ「ＣＤＭＣ５０Ｄ３８／Ｔ１５０」を開発した。

　同社のメタル系パワーインダクタは、金属系コア（Ｆｅ−Ｓｉ）をバインダで成形した巻線タイプの小型、大電流対応。フェライトコアインダクタに比べ、直流重畳特性が良好で、複数コイルをパネル状に一括成形、カットする製造工程のため、小型化、低コスト化に有利。金属系コア使用によりコアの磁歪現象を抑える効果があり、コア鳴き対策にも有効。

　これまでモバイル機器向けに小型、低背で大電流対応の品ぞろえを強化し、販売実績を伸ばしてきた。今後、同社が各種インダクタで豊富な実績のある自動車分野で本格的な事業を展開していくことにした。

　その第１弾のＣＤＭＣ５０Ｄ３８／Ｔ１５０は、ＬＥＤヘッドライト、エアバッグ、ウオータ・オイルポンプなどのＥＣＵをはじめ、ＤＣ―ＤＣコンバータ向けとして開発した。

　サイズが５.４ミリ角×４ミリメートルと小型、低背で、大電流向けに対応する。使用温度範囲はマイナス４０―プラス１５０度（自己発熱含む）で、自動車における受動部品を対象にした信頼性試験・ＡＥＣ−Ｑ２００に準拠する。

　インダクタンスは１μ―２２μＨ。直流抵抗は１６.５―１８０.８ｍΩ／２０度。温度上昇電流は６.５―１.８Ａ。直流重畳電流は１１.５―３Ａ／２０度。