温度保護機能付きリチウムイオン/ポリマー二次電池用保護IC

ミツミ電機の「ＭＭ３７８３シリーズ」

　ミツミ電機はリチウムイオン／リチウムポリマー二次電池３セル用保護ＩＣ「ＭＭ３７８３シリーズ」を開発、１０月から量産開始する。温度保護機能付き。用途は電動工具、予備電源用蓄電池など。

　電動工具用バッテリは主にニッカド電池とＬＩＢが使用される近年はより高容量の電池が必要とされ、ＬＩＢ採用が増加している。現在、電動工具用バッテリ内セル数は３―５セルで構成され、特に市場の過半数を占める３セル（１０.８Ｖ系）仕様は温度保護や多段階過電流保護など様々な機能要求が高まってきているため、同ＩＣを開発した。このＩＣ使用により、既存の回路構成では実現できなかった低コスト、より高い安全性の実現が可能となる。

　特徴は（１）各セルの過充電、過放電、過電流の保護機能を内蔵（２）３段階（過電流１、過電流２、短絡保護）の放電過電流を監視、保護（３）外付けＮＴＣサーミスタにより３値の高低温を検出し電池パックを保護（４）０Ｖ電池への充電禁止／許可が選択可能（オプション）。

　仕様は過充電検出３.６―４.５Ｖ（５ｍＶｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス２５ｍＶ。過放電検出２.０―３.０Ｖ（５０ｍＶｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス８０ｍＶ。放電過電流検出電圧は（１）３０―３００ｍＶ（５ｍＶｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス１５％／プラスマイナス１０ｍＶ（２）放電過電流（１）の２倍／４倍、精度プラスマイナス２０％。ショート検出電圧は放電過電流（１）の４倍／８倍、精度プラスマイナス３０％。充電過電流検出電圧はマイナス３０―マイナス２０ｍＶ（５ｍＶｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス１５％／プラスマイナス１０ｍＶ。温度保護検出温度はマイナス３０―プラス８０度（５度ｓｔｅｐｓ　３値設定可能）精度プラスマイナス３度。パッケージはＴＳＯＰ―１６Ｂ。外形寸法５.０×４.４×高さ１.１ミリメートル。

　生産は、千歳事業所で１０月から月産３０万個を計画している。サンプル価格は１２５円（消費税別）。