140919_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
9月19日 |
140919_01 |
東レ |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
炭化ケイ素工程を40%短縮できる感光性耐熱レジスト
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井口 所長 |
東レは、次世代パワー半導体モジュールに用いられる炭化ケイ素(SiC)製造工程を40%短縮する感光性耐熱レジストを開発した。同社は、15年度に量産化の準備を進める。
パワー半導体を用いるパワーエレクトロニクスは、発電から消費までの電力供給網の中で、変換時の損失を少なくする技術として注目されている。エアコンなどの家電製品用インバータ、ハイブリッド車、電気自動車などのモーター出力制御、鉄道、太陽電池用パワーコンディショナなどで用途が拡大している。
なかでも、SiCなどの次世代半導体は、エネルギーの有効利用の効果も大きく期待されるが、製造プロセスが複雑でコストも高く、普及が遅れていた。
同社が開発した新プロセスで、半導体の特性を向上させるイオン注入は重要なもの。今回開発した感光性耐熱レジストは、従来使用していたCVD装置やドライエッチング装置を不要とし、大幅な簡略化に成功。また、新たに設備を導入する際に初期投資・メンテナンス時間の削減も期待できる。
電子材料研究所の井口雄一朗所長は「当社独自の材料設計技術により450度以上の耐熱性を持ち、解像度1.5マイクロメートル以下の微細なパターンを形成できる。ウエハーへのイオン阻止性能や処理後の除去性能もあり、スピンコータでの塗布もできる。大幅な時間短縮と同時に品質でも優れている」と語った。
同開発品は、つくばイノベーションアリーナ(TIA―nano)におけるパワーエレクトロニクス共同研究体(TREC)でダイオードとトランジスタデバイス製作の実証を行い、従来品と同等レベルの電気特性を確認した。
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