ノートPC等向けリチウムイオン/ポリマー二次電池用保護IC

ミツミ電機の「ＭＭ３６２５シリーズ」

　ミツミ電機はノートＰＣやタブレット向けに、ＲＴＣ制御機能付きのリチウムイオン／リチウムポリマー二次電池３―４セル用２次保護ＩＣ「ＭＭ３６２５シリーズ」を開発完了し、今月から量産開始する。

　近年、ノートＰＣやタブレットなどでは、外形のデザイン性向上や電池容量を増やすため、電池をパッキングしない一体型（嵌め殺し）方式が主流となりつつある。一体型電池仕様とした場合、同ＩＣを使用することでメーン電池から直接、ＲＴＣ制御回路を駆動可能となるため、従来の給電用コイン電池を削除できる。

　ＲＴＣ制御回路を別に設ける必要がないため、部品や消費電力の削減が図れ、各セルを監視するシステム構成が組みやすくなる。

　特徴は（１）レギュレータとリセット回路を内蔵し、メーン電池からＲＴＣ制御回路へ給電（２）メーン電池の電圧が低下するとレギュレータをＯＦＦにし、低消費電流モードへ移行。モードの移行により電池の消耗を極限まで抑制可能（３）小型低背のＰＬＰ―１０Ａパッケージを採用。

　サンプル価格は、１１０円（消費税別）。生産計画は千歳事業所（北海道千歳市）で、今月から月産１０個の生産を計画する。

　仕様は、過充電検出３.６―４.５Ｖ（５ｍＶ　ｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス２５ｍＶ。過充電復帰３..４―４.５Ｖ（５０ｍＶ　ｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス５０ｍＶ。ＶＯＵＴ　ＯＦＦ電圧２.１―３.２Ｖ（１０ｍＶ　ｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス５０ｍＶ。ＶＯＵＴ　ＯＮ電圧２.３―３.４Ｖ（５０ｍＶ　ｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス７５ｍＶ。ＶＯＵＴ端子出力電圧１.８―５.０Ｖ（５０ｍＶ　ｓｔｅｐｓ）精度プラスマイナス１００ｍＶ。外形寸法２.７×２.５×高さ０.６ミリメートル。

　▽ＲＴＣ

　リアル・タイム・クロック。時刻を正確に導き出す集積回路。