140613_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
6月13日 |
140613_01 |
東レ |
電子材料 |
電子材料 |
一般民生用 |
成形しやすく傷が付きにくい新規自己修復コートフィルム
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開発したコートフィルムの成形体列 |
東レはこのほど、成形しやすく傷が付きにくい新規コートフィルムを開発した。独自のコーティング技術により成形しやすく(最大成形伸度300%)、優れた耐傷性を両立。傷がついても元へ戻る(自己修復性)特性と、長い期間使用しても表面の光沢感が持続するもの。
同社は、電子機器、家電製品の外装用や自動車内装用などのプラスチック表面を装飾(加飾)する成形フィルムを中心に用途開発を進め、16年には、売上高10億円を計画する。
加飾成形では、プラスチック表面に直接スプレーする塗布方法以外に、成形時金型内に装飾用フィルムを挿入し、一体成形するインサート成形など方法が拡大している。
使用されるフィルムには、複雑な構造が成形できる伸びの良さ(易成形性)と、強い光沢感を持った表面性の要求が高まっている。同時に長期間、フィルムの光沢感を維持するには、製造工程時や日常使用時の擦り傷のつきにくさ(耐傷性)も求められていた。
現状では成形しやすく、耐傷性に優れ、かつ長期間使用しても光沢感が低下しないコートフィルムを作ることは困難であった。
これに対し同社は、独自のコーティング技術を進化させ、最大成形伸度300%という「易成形性」を持ちながら、従来よりも「耐傷性」を飛躍的に向上させた自己修復コートフィルムを開発した。
フィルム研究所の高橋弘造所長は「コート層の最表面に傷がついた時、素早く弾性回復する組織と、穏やかに回復する組織とを約半々で分散させた微細海島構造を採用。成形性の良さは、コート層とフィルム基材間の界面に着目。厚み方向傾斜構造を取り入れ、成形のしやすさと傷付きにくさを両立させた」と語った。 |