電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
3月5日 140305_01 NECトーキン 受動部品 フィルタ 一般民生用

各種インバータ機器の電磁ノイズ防止用等の各種ラインフィルター


 NECトーキンは、ラインフィルターを相次いで開発している。各種インバータ機器の電磁ノイズ防止に最適な「SCR―HBシリーズ」を開発。引き続き、液晶テレビやBDレコーダなどAV機器、プロジェクタ、複合機等のOA機器、冷蔵庫、エアコン室内機などエコ対応家電等の様々な分野でのノイズ対策向けに「SSR10シリーズ」の販売を開始した。新製品開発の背景には高性能フェライト材の開発がサポートしている。

 同社は、これまで低周波数帯のノイズ対策部品として「SSR21シリーズ」や「SCRシリーズ」を量産、販売してきた。ここにきて新製品開発を加速しているのは、太陽光および風力発電で使用されるパワーコンディショナをはじめ、産業機器分野でのインバータの普及によるノイズ対策の重要性が高まっているため。また、民生機器やOA機器分野でも効果的なノイズ対策の要求が強まっている。

 同社は、素材型電子部品メーカーを志向しており、ラインフィルターについてもフェライト材料からの一貫生産を展開して、小型、低背で高性能化のための高性能フェライトの活用に弾みをつけている。

 当初、月産10万個から生産を開始したSCR―HBシリーズは、世界最高水準の透磁率を更新する高性能フェライト「S18H材」を開発して使用したものだ。

 S18H材は、材料の性能を示す初透磁率が一般的なノイズ対策用フェライトのμ1万に対して、1.6倍に当たるμ1万6200にまで高めた。(外径19ミリのトロイダル形状対比)。

 この新材を使用することによって、優れた透磁率に高抵抗化も補完されており、共振点におけるインピーダンス特性を1.65倍にまで高めることに成功。大電流(20―50A)や高電圧(定格電圧500V)にも対応が可能になった。

 月産50万個で生産を開始し順次、規模を同500万個まで拡大する予定のSSR10シリーズは、高透磁率・高抵抗のノイズ対策用フェライト「S15H」を使用した。磁気回路、製品構造を高密度化することによってインダクタンス値を約35%以上向上させるとともに、製品サイズを約20%小型化、重量を約15%以上軽量化。一方で、損失や発熱原因となる直流抵抗は5%以上抑制している。

 様々な電子機器で最適に使用することを狙って、品種は横型、縦型、横型分割ボビン、縦型分割ボビンの4タイプ。それぞれ11定格(0.4―3A)の合計44仕様を標準ラインアップした。

 引き続き、同社ではフェライトの新材質の開発から最適な磁気設計、コアおよびコイル形状の最適化といった最新技術によるノイズ対策部品の開発を展開していく考えだ。また、生産体制については、国内のほか中国・厦門工場、ベトナム工場でグローバル市場に供給していく。


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