電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
12月13日 121213_02 ローム ユニット 電源・アンテナ・高周波部品 一般産業用

シリコンカーバイド(SiC)MOSFETのみで構成したパワーモジュール


 ロームは、業界で初めて内蔵するパワー半導体素子を全てシリコンカーバイド(SiC)―MOSFETで構成したSiC―MOSモジュール(樹脂ケースタイプ)を開発し、今月から量産を開始する。  産業機械や太陽光発電のパワーコンディショナなどのインバータ、コンバータ向けに供給する。生産はローム本社工場(京都市)。

 同社で3月に量産を開始した産業機械向けのSiCパワーモジュールは、世界で初めて内蔵するパワー半導体素子を全てSiC(SiC―MOSFETとSiC―ショットキーバリアダイオード)で構成したもので、定格電圧1200V/100Aだった。

 新開発のSiC―MOSモジュールは、ボディダイオードの通電劣化を解消。ボディダイオードに順方向電流を流せるようにした第2世代のSiC―MOSFETを採用し、整流素子であるショットキーバリアダイオードを必要としないSiC―MOSFETだけで構成したSiCパワーモジュール。

 SiC―MOSFETの搭載面積を増やせ、小型モジュールサイズを維持したまま大電流化を実現した。ウエハーとエピの結晶欠陥を抑え、プロセスとデバイス構造を改善。SiC―MOSFETで課題となっていたボディダイオードの通電による特性劣化を抑制、オン抵抗の上昇が起こらないようにした。

 ボディダイオードの信頼性を向上することなどで、一般的なインバータで使用されているSi―IGBTに比べ損失を50%以上削減。低損失化するとともに、スイッチング周波数も50キロヘルツ 以上に高周波化でき、周辺部品の小型、軽量化が図れる。

 SiC―MOSFETは、ボディダイオードで常に逆導通が可能。ゲート信号を入れることにより、MOSFETの逆導通も可能で、ダイオードだけの場合に比べて、より低抵抗にできる。

 これらの逆導通特性によって、1千V以上の領域においても、ダイオード整流方式に比べて高効率な同期整流方式の技術を採用することが可能となる。1千時間以上の通電時間でもオン抵抗は増大せず、特性劣化がない。


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