過酷な用途向け多用途回路対応の次世代防水角型コネクタ

　日本モレックス（神奈川県大和市）は、農業や建設、鉱業などの過酷な用途で使用される機器向けに、多数ピン構成の多用途回路に対応した次世代の防水角形コネクタ「ＳＲＣシステム」を発表した。

　ＳＲＣシステムは、電源および信号の両方をサポートするハイブリッド接続システム。頑丈で防水性に優れ、電線対パネル（バルクヘッド）および電線対電線の接続が可能で、モレックス製ＭＸ１５０およびＭＸ１５０Ｌ端子システムを利用できる。商用車のハイテク化に伴うハイブリッド接続技術に対応した配線に適しており、「ＳＲＣシステムは主に車内とエンジンルームをつなぐ隔壁コネクタとしての用途に用いられ、車両内部で多用されている既存の丸型コネクタの代替も可能」（同社）という。

　一体型の２方向マットシールを採用し、保持力の向上を図ることでＩＰ６９Ｋ試験をクリアしており、過酷な作業現場での使用に適している。ＭＸ１５０（制御用）およびＭＸ１５０Ｌ（電源用）端子システムを利用することで、個別ワイヤシールの購入、取り扱いおよび圧着が不要になるため、大幅なコスト低減ができる。

　電源または制御に使用可能な七つのセグメント（ＡからＧ）を備え、一つの制御セグメントは１２極、一つの電源セグメントは３極で構成。こうしたモジュール設計により、ＳＲＣは最大８４極（制御のみの場合）まで接続可能な柔軟性を持ち、現場でのヘッダーおよびコネクタの修理や交換も容易。

　ＳＲＣシステムは、最大定格電流１８ＡのＭＸ１５０端子と同４０ＡのＭＸ１５０Ｌ端子を使用。保持力は４００Ｎ以上で高振動環境でも高い嵌合性能を維持する。カムアクション付きスライドスイッチにより、片手でブラインド嵌合可能。