121109_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
11月9日 |
121109_01 |
ダイセル・エボニック |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
PEEK樹脂とフッ素樹脂をナノレベルでアロイ化した新素材
ダイセル・エボニックは、ダイキン工業と共同でPEEK樹脂とフッ素樹脂をナノレベルでアロイ化した新素材「ベスタキープ―J ZV7801」を開発した。現在はサンプル提供を始めており、12月初旬から販売を開始する。
同製品は、PEEK樹脂とフッ素樹脂双方の優れた特性を併せ持つ新素材。独自のナノ分散技術により、従来のPEEK樹脂では実現できなかったユニークな特性を持つ。
PEEK樹脂の持つ高耐熱性や機械的強度に加え、優れた摺動性を確保し、低誘電率、耐薬品性を実現。強度を持ちつつも弾性に優れているため、従来のPEEK樹脂では強剛すぎて適さなかった分野にも使用可能となる。難燃性も高く、ハロゲンなどの難燃剤を含まずにUL94 V0を達成した。
「これまでPEEK樹脂にフッ素を混ぜても上手く分散せずに凝集(固まり)が起こっていた。このたび、フッ素を分子レベルから混ざりやすい形状に変え、混ぜ方にも工夫を凝らしたコンパウンド技術を確立し、ナノレベルでの微分散を実現した」とダイキン工業・化学事業部開発営業部の荒瀬琢也課長は話す。
主な用途として、自動車の電気絶縁部品、半導体分野におけるウエハー搬送ケースや研磨工程での治具、一般工業分野での軸受け、ベアリングなど幅広い分野での使用を見込んでいる。
■新素材で材料開発も
同製品はダイキン工業の淀川製作所で生産を予定。ダイセル・エボニックが販売を担当するとともに、テクニカルサービスや新素材をベースとした材料開発も行う。
今後は、PEEKとフッ素での潜在ニーズを探りながら、顧客とのコラボレーションを軸に営業展開を図る。 |