ARM「M3」搭載の32ビット汎用RISCマイコン93製品

　富士通セミコンダクターは、ＣＰＵコアにＡＲＭ　Ｃｏｒｔｅｘ―Ｍ３を搭載した３２ビット汎用ＲＩＳＣマイコン「ＦＭ３ファミリ」で新たに９３製品を開発し２８日から順次、サンプル出荷を開始する。新製品はインバータ制御機能を備えた白モノ家電、ＯＡ・産業機器向けのベーシックグループ７２製品、電池駆動機器向けローパワーグループ２１製品。

　同社は１１年から同Ｃｏｒｔｅｘ―Ｍ３搭載マイコンのＦＭ３ファミリを展開。ハイパフォーマンス、ウルトラローリークなど四つの製品グループを構成し、幅広い用途に対応する汎用マイコンファミリを目指して製品種を急速に拡大。今回、９３製品を加えたことでＦＭ３ファミリの製品種は全４６３種に達した。

　新製品のうち、ベーシックグループの７２製品（ＭＢ９Ｂ５２０Ｍ／同３２０Ｍ／同１２０Ｍシリーズ）は、ＣＰＵ動作周波数を従来の同グループ品の４０メガヘルツ　から７２メガヘルツ　まで高速化。インバータ制御機能に加えＣＡＮ、ＵＳＢ２.０、リアルタイムクロックを搭載した。フラッシュメモリー搭載容量は９６キロバイトから２８８キロバイトまで、ピン数も４８ピンから９６ピンまでがそろう。

　ローパワーグループの２１製品（ＭＢ９Ａ１５０Ｒシリーズ）は、動作時の低消費電力化やバッテリ機器向けに低電圧動作を実現した省エネモデル製品群。フラッシュメモリーは２８８キロバイトから５４４キロバイトまで、ピン数も８０―１２０ピンがある。

　周辺機能には、リアルタイムクロック、ＨＤＭＩ―ＣＥＣなどを搭載。電池駆動機器のほか、ＡＶ機器やデジタル家電間のデジタル接続制御が要求されるＡＶ機器用途などでの採用を見込んでいる。

　同社では、１３年３月末までに、さらに新製品を追加し、ＦＭ３ファミリとして５００製品以上の展開を行う予定。