LCD制御機能1.8−5.5Vで動作の高性能8ビットマイコン「New8FXファミリ」24品種

　富士通セミコンダクターは、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）制御機能を搭載し、１.８―５.５Ｖまでのワイドレンジ電圧動作を可能とした高性能８ビットマイコン「Ｎｅｗ８ＦＸファミリ」２４品種のサンプル出荷を開始した。血圧計などの健康関連機器や洗濯機、エアコンなど家電、ＦＡ機器など向け。サンプル価格は１７０円からで、月間２００万個の販売を目指す。
　新製品は、電池駆動のヘルスケア機器などの市場で要求が高まるコストダウンを実現する製品として開発。部品点数を削減し、システムの小型化を可能にする。

　新製品２４種のうち、６４ピン品の「ＭＢ９５７７０シリーズ」（１２品種）は最大で２２４画素、８０ピン品「同９５７１０シリーズ」（１２品種）は最大で２８８画素のＬＣＤ制御機能を搭載する。

　マイコン内部で動作クロックを生成するＣＲ発振回路（精度＝プラスマイナス２％）や電圧降下を検知する低電圧検出回路、アナログコンパレータも内蔵。

　また、血圧計に不可欠なイベントカウンタを内蔵し、外部部品の発振器やリセットＩＣなどを削減。機器を構成する部品点数の削減に貢献する。

■書き換え１０万回
フラッシュメモリーは最大６０キロバイト容量を搭載している。業界トップレベルとなる１０万回書き換え可能な高性能フラッシュを採用したことで、プログラム実行中もデータ書き換えが行え、外部のＥＥＰＲＯＭを省略できる。搭載するフラッシュは、フラッシュセキュリティ機能を備えており、外部からの不正な読み出しによるプログラムの流出を防げる。
両シリーズともに、１.８―５.５Ｖまでのワイドレンジ電圧動作に対応し、洗濯機、エアコンなどの表示部の５Ｖ電源のシステム基板に搭載することもできる。

■電源制御用など見込む
同社では、システムの電源を管理し、省電力化に寄与する電源制御マイコンとしての利用や、仕様変更に伴うサブマイコンとしての利用も見込んでいる。