超高速64GBのeMMC「組込みマルチメディアカード」

　【ソウル支局】韓国のサムスン電子はこのほど、スマートフォンやタブレット端末、その他モバイル機器向けとして、世界最速６４ギガバイトｅＭＭＣ（組込みマルチメディアカード）の量産を開始したと発表した。「Ｐｒｏ　Ｃｌａｓｓ１５００」シリーズ最新製品として、１６、３２ギガバイト製品とともに提供する。

　新ｅＭＭＣは、連続データ読み出し速度最大１４０メガバイト／秒、書き込み速度最大５０メガバイト／秒。ランダム読み出し／書き込み速度は最大３５００／１５００ＩＯＰＳで、前世代ｅＭＭＣソリューションの４倍だ。

　次世代モバイル機器向けに設計されており、システム性能のほか、ウェブ閲覧や３Ｄ、ＨＤ映像キャプチャ・再生、マルチタスク処理、ＡＲ（拡張現実）といった様々な機能を大幅に向上させる。

　サムスンの最先端２０ナノメートル級プロセスによる、トグルＤＤＲ２.０インターフェイス搭載６４ギガビットＮＡＮＤ型フラッシュメモリーを使用し同社独自の高性能コントローラ、フラッシュ管理ファームウエアを集積する。

　ハイエンドのモバイル機器の薄型設計に対するニーズに応えるため、８ダイスタックの大容量６４ギガバイト製品でも、わずか１.２ミリという薄さを実現した。

　国際半導体標準化団体ＪＥＤＥＣの最新規格、ｅＭＭＣ４.５をサポート。６４ギガバイトｅＭＭＣは、シングルパッケージでＭＰ３ファイル１万６千本分を保存できる。