白物家電の高速モーター等向け低損失のパワー半導体

　ルネサスエレクトロニクスは、白モノ家電などの高速モーターやインバータ制御機器向けに低損失のパワー半導体「RJL60S5シリーズ」を製品化した。9月から3製品のサンプル出荷を開始する。

　新製品は高精度スーパージャンクション（SJ）構造により、高速モーターやインバータ制御機器向け600Vのパワー半導体として業界最小レベルの低損失（オン抵抗＝150mΩ）を実現した。

　高速リカバリダイオード（FRD）を内蔵。モーターなどの用途に合わせた仕様の最適化で従来のSJ―MOSFETに比べ、約３分の１となる150ナノ秒まで逆回復時間を短縮し、高速化。高速モーターでの使用を可能にした。 　SJ構造採用による高速スイッチングを実現しながらも、二律背反関係にある「スイッチング時のリンギング誤動作」を防止している。

　9月からサンプル出荷する新製品は、業界標準パッケージを採用。TO―220FP（型番＝RJL60S5DPP）、TO―3PSG（型番＝同DPK）、LDPAK（型番＝DPE）と3種のパッケージがそろう。量産は１２月からを予定し、13年3月には月産50万個の生産を予定する。